未生流笹岡

未生流笹岡の概要

未生流笹岡（みしょうりゅうささおか）は、笹岡竹甫（桃流斎竹甫）によって設立された華道の流派です。この流派は竹甫が滝藤華斎松甫より未生流を学び取った後、1919年に『未生流投入盛花家元』という名のもとでその源流を築きました。竹甫は生花を重視する未生流の理念を踏襲しつつ、西洋の草花にも目を向け、その革新性が評価されています。

流派名『未生流笹岡』が初めて名乗られたのは、二代目の笹岡勲甫の時代からです。勲甫は杜若の生け方に優れた技術を持ち、「杜若の笹岡」として名を馳せ、以来、杜若はこの流派の象徴的な花として流通しています。

特徴

未生流笹岡の最大の特長は、花の切り方や挿し方を記した詳細な寸法表を導入している点です。この寸法表は、長年の経験から培った技術を元に作成されており、初心者でも容易に華道の技術を習得できるよう考案されました。センチメートル単位の図面を用いることで、指導者によって教え方が異なるという問題を解消し、体系的かつ理論的な華道の学びを提供しています。このため、未生流笹岡は理論派の流派として確固たる地位を築いています。

歴代家元

未生流笹岡の初代家元である笹岡竹甫は、流派の基礎を築いた重要人物です。その後、二代家元の笹岡勲甫が継承し、1966年には流派名を『未生流笹岡』に変更しました。勲甫は1943年3月23日に生まれ、2014年1月29日に逝去しました。彼は竹甫の長男であり、京都に生まれ育ちました。また、彼には2人の娘がいます。

続いて、三代家元となる笹岡隆甫は1974年9月21日生まれで、2011年に三代目を襲名しました。彼は勲甫の外孫として、京都市で生まれ、学業においては京都大学にて日本建築の歴史を専攻しました。隆甫は2007年に結婚し、2011年および2012年にはそれぞれ娘と息子が誕生しています。

組織と連携

未生流笹岡は、京田辺市いけばな協会や日本いけばな芸術協会などの関連組織とも協力し、華道の普及活動を行っています。また、Instagramを活用して流派の活動や作品を発信し、多くの人々にその魅力を伝えています。

未生流笹岡は、華道を通じて日本の伝統文化を次世代に継承し続けるため、理論と実践が融合した独自の道を歩んでいます。

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