末松征比古

末松 征比古

日本の化学技術者である末松 征比古氏（1942年12月8日生まれ）は、特にプラスチックの成形加工技術分野における日本の発展に大きく貢献した人物です。その深い知識と豊富な経験から、この分野の第一人者として広く知られています。

経歴

末松氏は、まず千葉県立千葉高等学校にて基礎を固めました。その後、学術の探求を続け、千葉大学大学院工学研究科の修士課程を修了。この大学院での学びが、後の技術者としての専門性を高める上で重要な基盤となりました。

1967年、日本の主要な化学メーカーの一つである三井石油化学工業株式会社に入社。以来、長年にわたり同社にて研究開発および技術部門に携わりました。特に、プラスチックの成形加工技術に関する研究開発に注力し、その卓越した技術力と知見は社内外から高く評価されました。

1985年には、三井石油化学工業のポリマー市場開発センター所長に就任。この役職において、技術開発と市場のニーズを結びつける重要な役割を担い、革新的なポリマー製品の開発や用途開拓を推進しました。技術者としての専門性に加え、リーダーシップを発揮し、部門を率いました。

学会活動

末松氏は産業界での活躍と並行して、学術分野への貢献も行いました。プラスチック成形加工分野における主要な学術団体であるプラスチック成形加工学会において、要職を歴任。2004年から2006年までの期間には、同学会の会長を務めました。学会会長としての活動を通じて、日本のプラスチック成形加工技術の研究開発や普及、後進の育成に尽力し、学術と産業の橋渡し役を果たしました。

その後のキャリア

三井化学株式会社（三井石油化学工業が合併により社名変更）を退社後も、その専門知識と経験を活かした活動を続けました。2011年には、天昇電気工業株式会社の取締役技術本部長に就任。さらに、海外事業部副事業部長も兼任するなど、新たな環境においても技術と経営の両面で重要な役割を担いました。

長年にわたり、化学技術者、特にプラスチック成形加工技術の専門家として、産業界と学術界の両面から日本のものづくり技術の発展に貢献した末松征比古氏の功績は、今後もこの分野に大きな影響を与え続けるでしょう。

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