本屋の森のあかり

本屋の森のあかり

『本屋の森のあかり』は、磯谷友紀による日本の漫画作品です。講談社の『One more Kiss』で連載開始後、『Kiss』での不定期連載を経て『Kiss PLUS』まで連載されました。単行本は全12巻で、作者初の連載作品として知られています。

あらすじ

物語は、本をこよなく愛する書店員・高野あかりが、田舎の支店から東京本店へ異動になるところから始まります。そこで彼女が出会ったのは、人間以上に本を愛する副店長・寺山杜三でした。大規模な書店での仕事に戸惑いながらも、あかりは本を通して様々な客や店員と関わり、成長していきます。

杜三は幅広いジャンルの本に精通し、周囲から頼られる存在ですが、本の森に埋もれるように生きており、他者との深い関わりを避ける孤独を抱えていました。あかりはそんな彼に惹かれ、告白しますが、杜三は彼女の気持ちを受け入れません。それでもあかりは想い続けることを諦めませんでした。

同僚の加納緑は、プライドが高く、斜に構えたところがありますが、確かな知識と本への愛情を持っています。当初はあかりを小馬鹿にしていましたが、共に働くうちに彼女に惹かれていきます。本店での勤務後、あかりと緑は二人揃って名古屋店へ異動することになります。あかりが本店へ戻る日が近づくにつれ、杜三はあかりへの気持ちに気づき始めます。

登場人物

主要人物

高野 あかり（こうの あかり）
26歳。本を愛する書店員。岡崎市出身。東京本店へ異動後、人文・社会担当となる。当初は東京での仕事に戸惑うが、徐々に成長していく。杜三に告白するも、拒絶される。
寺山 杜三（てらやま もりぞう）
35歳。本店の副店長。青森出身。書痴であり、驚異的な読書スピードを持つ。人付き合いが苦手で、家族とも距離を置いている。あかりに拒絶後、惹かれていく。ソウル支店の店長に任命される。
加納 緑（かのう みどり）
26歳。あかりと同期。慶應出身。容姿端麗だが、言動に刺がある。幼少期に両親が離婚し、祖父母に育てられた。本への愛情は深く、あかりに惹かれていく。名古屋支店の副店長として栄転。

東京本店

佐古 栞（さこ しおり）
32歳。本店の主任。アート系担当。アネゴ肌で頼りになる存在。店長に片思いをしている。
森下 紀子（もりした きこ）
アルバイト店員。旧式の手動シュリンカーを使いこなす。コミック売り場の実質的な責任者。緑への恋心からBL同人誌を発行していた。
宮森 加寸志（みやもり かずし）
店長。47歳。ネット書店の業務を主に担当。沖縄出身。
端山 亘（はやま わたる）
アルバイト6年目。サービスカウンターのスタッフ。仕事ができると評判が良い。
千葉（ちば）
店長と同期。洋書コーナー担当。

名古屋支店

水原 夏王（みずはら なつおう）
名古屋支店の店長。社長の孫。自信がない。
潮見 リカ（しおみ リカ）
名古屋支店の副店長。緑より年上で仕事ができる。「高慢と偏見」が好きで、杜三と趣味の話で盛り上がる。

書誌情報

磯谷友紀 『本屋の森のあかり』 講談社〈KC KISS〉、全12巻

2007年06月13日発売、ISBN 978-4-06-340653-5
2008年01月11日発売、ISBN 978-4-06-340685-6
2008年05月13日発売、ISBN 978-4-06-340702-0
2008年12月12日発売、ISBN 978-4-06-340731-0
2009年06月12日発売、ISBN 978-4-06-340756-3
2009年12月11日発売、ISBN 978-4-06-340779-2
2010年06月11日発売、ISBN 978-4-06-340805-8
2010年11月12日発売、ISBN 978-4-06-340823-2
2011年05月13日発売、ISBN 978-4-06-340843-0
2011年11月11日発売、ISBN 978-4-06-340860-7
2012年05月11日発売、ISBN 978-4-06-340877-5
2012年12月13日発売、ISBN 978-4-06-340894-2

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