本揖斐駅

本揖斐駅の概要

本揖斐駅（ほんいびえき）は、岐阜県揖斐郡揖斐川町三輪に位置し、名古屋鉄道の揖斐線の終着駅でした。この駅は1928年に開業し、地域の交通の中心として機能していましたが、2001年に廃止され、その後駅舎も取り壊されました。

歴史の流れ

本揖斐駅が開設される前、揖斐線は岐北軽便鉄道と美濃電気軌道を経て整備されてきました。1928年には黒野駅から本揖斐駅までの区間が開通し、駅名には地域の中心に位置する意義が込められています。駅名に「本」が付けられた理由は、同じ揖斐町内にあった別の駅との混同を避けるためでした。

戦後、揖斐線は岐阜市内線と接続し、直通列車が運行されるようになりました。しかし、自動車の普及に伴い、乗客数は次第に減少していきます。最終的には、黒野駅から本揖斐駅間の運行が2001年に廃止され、さらに1999年には美濃町線の廃止が続きました。

駅の構造と設備

本揖斐駅の構造は、島式ホームが1面2線設置されていました。末期には南側の1番線のみが使用されており、北側の2番線は駐輪場として活用されていました。また、駅上には大きな屋根が設けられ、両方のホームを覆っていました。駅舎は木造で一定の規模がありましたが、廃止後に解体され、現在は更地となっています。駅の西側にはコンクリート製のトイレが設置されていました。

乗客の利用状況

1992年度のデータによれば、本揖斐駅の1日あたりの平均乗降人員は786人であり、岐阜市内線の駅を除く名鉄の全駅中では244位にランクインしていました。また、揖斐線・谷汲線内では6位という好成績を収めていました。この駅は地域住民にとって重要な交通手段であったことがうかがえます。

代替交通手段

本揖斐駅が廃駅となった後も、地元の交通の便を維持するため、揖斐川町コミュニティバスが運行されています。本揖斐バス停は、駅跡地からわずか50メートル東に位置しており、周辺住民の足として利用されています。

まとめ

本揖斐駅はその長い歴史の中で地域交通に大きな役割を果たしてきましたが、時代の変化とともにその役割は終わりを迎えました。地域の発展を支えたこの駅は、今では過去の思い出として地元の人々の心に残っています。駅跡に立つと、当時の賑わいを想起させ、地域の変遷を感じることができます。

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