本田建

本田 建（ほんだ けん）

本田 建は1949年に生まれた日本の物理学者で、山梨大学の教授として活動しています。彼の専門分野は宇宙放射線物理であり、数十年にわたってこの分野で顕著な業績を上げてきました。彼の研究は、宇宙における高エネルギー粒子の挙動や、その物理的特性についての理解を深めることに貢献しています。

略歴

本田は1971年に埼玉大学理工学部物理学科を卒業しました。その後、1973年に大阪市立大学大学院理学研究科に進学し、博士前期課程を修了。さらに1976年には同大学院にて博士後期課程を修了し、理学博士の学位を取得しました。

彼のキャリアは山梨大学で始まり、1976年に教育学部の助手に就任しました。その後、1984年に助教授、1998年に教授に昇進しました。さらに、2003年には工学部の教授としても活動を開始しました。

著書および論文

本田は多くの著書や論文を執筆しており、研究成果を広く一般に発表しています。彼の主な著作には、1994年に出版された『基礎物理学実験』や、1997年に共立出版から発行された『物理科学のコンセプト4 電気・磁気と光』、同年の『物理科学のコンセプト8 地球の歴史と環境』があります。

論文に関しても多くの重要な研究成果を発表しています。特に、1994年の「Observation of a very energetic cosmic ray well beyond the predicted 2.7K cutoff in the primary energy spectrum」は、非常にエネルギーが高い宇宙線の観測結果を報告しており、物理学のコミュニティで広く引用されています。また、1996年には「Simultaneous observation of families and accompanied air showers at Mt. Chacaltaya」という論文を発表し、チリにあるチャカルタヤ山での実験結果を示しました。

さらに、本田は1997年に「Characteristics of muonic and electromagnetic components far from the core of giant air showers above 10^18eV」という研究を発表しており、巨大な大気シャワーのコアから遠く離れた位置でのミューオンおよび電磁成分の特性を調査しました。これらの成果は、宇宙線研究の新たな視点を提供しています。

まとめ

本田 建は、宇宙放射線物理の分野での研究において重要な貢献を果たす科学者です。彼の学術的な業績は、宇宙における粒子の理解を深めるための手助けとなるでしょう。彼の教育活動や研究成果は、次世代の物理学者たちにも大きな影響を与え続けています。

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