本田美登里

本田美登里 - 日本女子サッカーの先駆者

本田美登里は1964年11月16日に静岡県清水市で生まれ、女子サッカーの歴史に名を刻んだ選手であり指導者です。彼女は1980年代から90年代にかけて、国内外の大会で数々の成功を収め、さらには女子サッカーの発展に寄与した功労者として評価されています。

選手としての歴史

本田のサッカーキャリアは、1975年に小学3年生の時に入江スポーツ少年団で始まりました。以降、清水市立第八中学校、清水市立商業高等学校を経て国士舘大学に進学しました。大学時代には清水第八スポーツクラブに在籍し、全日本女子サッカー選手権大会で4連覇を達成しました。1985年には読売サッカークラブ女子ベレーザに移籍し、ここでも日本女子サッカーリーグでの3連覇を果たします。

彼女は高校2年生で日本女子代表に選出され、日本女子初の国際試合出場メンバーの一員となりました。1990年のアジア大会では銀メダルを獲得し、1991年の女子世界選手権にも出場するなど、国際舞台でも活躍しました。この間、本田は総合的に43試合の国際Aマッチに出場し、ディフェンダーとしての強靭なプレースタイルが高く評価されました。

指導者としての歩み

選手引退後、本田は指導者としてサッカー界に貢献することになりました。1991年から1993年には読売ベレーザのプレーイングコーチおよび読売メニーナのコーチを歴任しました。その後、日本サッカー協会に入り、女性サッカーの発展に携わることになります。1999年からはU-18女子選抜チームのコーチとしても活動しました。

2001年からは岡山湯郷Belleの監督を務め、選手育成に取り組みました。特に宮間あやや福元美穂といった有能な選手を育て、2003年にL・リーグ参入を果たします。2004年には2部で優勝し、翌年には1部昇格を達成しました。

女子サッカー代表の監督としても活躍し、2005年のユニバーシアードでは銅メダルを獲得しています。2007年には女性指導者として初めて日本サッカー協会の公認S級コーチの資格を取得し、同年にはU-20女子代表のコーチにも就任しました。最終的にはAC長野パルセイロ・レディースを監督として昇格に導くなど、数多くの成功を収めました。

本田は2020年以降、ウズベキスタン女子代表の監督を務め、2024年にはジュビロ女子サッカースーパーバイザーとして再度日本女子サッカー界に貢献することになります。彼女のキャリアは、サッカー界の発展に欠かせない存在として、多くの女性選手に道を切り開いてきたのです。

著書と影響

本田美登里は自身の経験を元に、『なでしこという生き方』という著書を執筆しています。この本は、日本女子サッカーの歴史を知りたい人々にとって貴重な情報源となっています。サッカーだけでなく、女性のキャリアや自己実現のモデルとしても多くの人々に影響を与えている彼女の存在は、今後もますます重要性を増すことでしょう。

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