札幌市立信濃小学校

札幌市立信濃小学校は、札幌市厚別区厚別中央4条に位置する公立の小学校です。地域に根差した教育活動を展開しており、本記事では学校の概要に加え、隣接する信濃公園についてもご紹介します。

教育目標

信濃小学校では、児童の健全な成長を目指し、以下の4つの柱を教育目標として掲げています。

考える子（知）
物事を深く理解し、自ら進んで学びを深める児童の育成を目指します。
力を合わせる子（情）
友達との良好な関係を築き、互いに協力し合うことの大切さを学ぶ児童を育てます。
やりぬく子（意）
困難な課題にも粘り強く取り組み、最後まで責任を持ってやり遂げる強い意志を持つ児童を育みます。
じょうぶな子（体）
心身ともに健康で、活発な学校生活を送ることができる児童の育成に努めます。

校歌

学校の校歌は、作詞を坂本亮氏が、作曲を渡部日出雄氏が手がけています。

校舎の構造と内部

現在の校舎は地上4階建ての構造です。校内には、児童や教職員が利用する際に目印となるよう、階段が緑、ピンク、黄色と色分けされています。各階には以下のような施設が配置されています。

1階: 5年生の教室、学校の運営を担う職員室、児童が体育の授業や集会で利用する体育館などがあります。
2階: 1年生の教室、特別な支援を必要とする児童のための特別支援学級（いずみ学級）、読書活動を促進する図書室などが置かれています。
3階: 2年生および3年生の教室、音楽の授業が行われる音楽室などがあります。
4階: 高学年である4年生および6年生の教室が配置されています。

沿革

信濃小学校の歴史は、明治時代に遡ります。明治21年（1888年）、この地域に少人数の私塾が設けられたのが始まりとされています。その後、塾生が増加したことを受け、明治26年（1893年）にはこれを母体として3年制の信濃簡易教育所が設置され、学校としての第一歩を踏み出しました。この時任命された初代校長の着任日が、現在の開校記念日として定められています。

学校制度の変遷に伴い、名称は幾度か変更されました。明治29年（1896年）には信濃尋常小学校となり、大正2年（1913年）には高等科を併設して信濃尋常高等小学校となりました。昭和9年（1934年）には学校の象徴である校章が制定され、太平洋戦争中の昭和16年（1941年）には国民学校令に基づき信濃国民学校と改称されました。

戦後の教育改革を経て、昭和22年（1947年）には学校教育法が施行され、白石村立信濃小学校となりました。同時に高等科は札幌市立信濃中学校として分離独立しました。昭和25年（1950年）に白石村が札幌市に編入されたことで、現在の札幌市立信濃小学校となりました。

高度経済成長期以降、地域の発展とともに児童数が増加し、新たな小学校が周辺に開校しました。これにより、信濃小学校から多くの児童が新設校へ移籍しています。昭和43年（1968年）には下野幌小学校（現：札幌市立青葉小学校）が開校し、327名の児童が移籍しました。昭和48年（1973年）には札幌市立共栄小学校に48名、札幌市立北都小学校に7名がそれぞれ移籍しています。さらに昭和52年（1977年）には札幌市立ひばりが丘小学校開校時に473名、昭和60年（1985年）には札幌市立厚別西小学校開校時に658名もの児童が移籍するなど、地域の発展と学校分離の歴史を物語っています。平成6年（1994年）には、敷地内に石彫「DONGURI」が設置され、学校の記念碑として親しまれています。

学校周辺環境

信濃小学校の周辺には、地域の生活を支える様々な施設があります。主なものとして、地域住民の活動拠点となる厚別中央まちづくりセンター、地域の安全を守る信濃交番、郵便サービスを提供する厚別信濃郵便局、そして地域に鎮座する信濃神社などがあります。また、交通アクセスとしては、厚別ふれあい循環バスの「厚別中央まちづくりセンター」バス停や、JR厚別駅が比較的近くに位置しており、北海道道325号厚別停車場線も利用可能です。

学区

信濃小学校の学区は以下の地域です。

厚別中央3条1丁目から6丁目
厚別中央4条2丁目から6丁目
* 厚別中央5条1丁目から6丁目

信濃公園

本記事で共に扱う信濃公園は、札幌市厚別区厚別中央4条3丁目に所在する公園です。元々は信濃小学校の敷地の一部でしたが、昭和49年（1974年）に小学校用地から分離され、公園として整備されました。平成27年（2015年）には園内の藤棚が改修されるなど、地域住民の憩いの場として利用されています。

札幌市立信濃小学校