杉山隆一

杉山 隆一について

杉山 隆一（すぎやま りゅういち、1941年7月4日生まれ）は、静岡県清水市出身の元サッカー選手、監督、解説者です。彼のサッカー人生は輝かしい経歴に彩られ、日本サッカー界に多大な影響を与えました。

来歴

杉山選手は、中学校時代にサッカーを始められました。そして、高校時代には富山国体での優勝により名を馳せ、1998年から1960年にかけては日本ユース代表にも選出され、AFCユース選手権などでの経験を積みました。1961年には大学進学前に19歳で国際Aマッチに初めて出場、1962年には明治大学に入学しました。

1964年、東京オリンピックに出場し、日本代表をベスト8進出に導く活躍を見せました。この功績により、彼は南米クラブから20万ドルの移籍金を提示されたという逸話もありますが、これは情報が誤って広まったとも言われています。彼は同年、大生ながらも日本年間最優秀選手賞を受賞しました。

大学卒業後、当初は八幡製鉄に入社する予定でしたが、その話は破談し、三菱重工に入社。1966年から1973年にかけては、同クラブで主力選手として活躍し、JSLで2度の優勝や天皇杯でも2度のタイトルを獲得しました。彼は1968年にはメキシコシティーオリンピックに出場し、5アシストを記録して日本の銅メダル獲得に大きく貢献しました。

杉山選手はそのスピードとドリブルを活かしたプレースタイルで知られており、釜本邦茂と並ぶ2大スターとしてしばしば比較されましたが、彼は怪我に悩まされることが多く、選手寿命は釜本選手よりも短かったと言われています。

引退後は1974年にヤマハ発動機の監督に就任し、1年間フジテレビの解説者も務めました。1975年には現役復帰し、選手兼任監督として2年間プレー。その後再び選手を引退し、ヤマハ発動機を静岡県2部からJSL1部へと引き上げた功績は高く評価され、1982年度の天皇杯で優勝を果たしました。2005年には日本サッカー殿堂に名を連ねました。

エピソード

杉山選手はその左ウイングとしての活躍から「黄金の左足」、「20万ドルの左足」と称されましたが、実際には右利きでした。特にメキシコオリンピックでは、合宿での練習後にパチンコを楽しんでいた逸話もあり、同じ年代の選手が彼を呼び戻していたというユニークな話も残っています。

彼の引退試合は第53回天皇杯決勝戦で、優勝という形で現役を終えました。杉山隆一のキャリアは、単なるサッカー選手としてだけでなく、監督や解説者としても多くの人々に影響を与え続けています。彼の存在は日本サッカー界の歴史において重要な役割を果たしているのです。

もう一度検索