杉浦はる香

杉浦はる香（すぎうら はるか）は、1995年6月8日生まれ、静岡県磐田市出身の日本の陸上競技選手です。専門は主に400メートルの短距離走。

彼女は幼い頃、ミニバスケットボールに夢中になっていましたが、小学6年生の時に地元で開催された陸上競技大会で100メートルに出場し、見事優勝を飾ったことが陸上競技への道を本格的に歩み始めるきっかけとなりました。中学校では迷わず陸上競技部に入部し、才能を伸ばしていきます。

中学校卒業後、陸上強豪校として知られる浜松市立高等学校へ進学。高校3年時の2013年に、杉浦選手はめざましい活躍を見せます。同年6月に行われた第97回日本陸上競技選手権大会の女子400メートル予選で、53秒37というタイムをマーク。これは柿沼和恵選手が約21年もの間保持していた高校記録（53秒45）を塗り替える快挙でした。さらに、同大会の決勝では自身の記録をさらに更新し、52秒52という驚異的なタイムで優勝を成し遂げます。この記録は当時の日本歴代2位にランクされるとともに、丹野麻美選手が約9年間保持していた日本ジュニア記録（52秒88）をも更新するものでした。

高校時代の勢いは止まらず、2013年秋に開催されたスポーツ祭東京2013（第68回国民体育大会）の少年女子A400メートルでも53秒09を記録して優勝。この記録は、前日に青山聖佳選手が10年ぶりに更新したばかりの大会記録（53秒58）を、わずか一日でさらに上回るものとなりました。

これらの輝かしい成績が評価され、2013年12月には陸上競技リレーの日本代表チームにも選ばれています。

2014年4月、杉浦選手は青山学院大学に進学し、新たな環境で競技を続けます。しかし、大学では自分で練習内容を組み立てる機会が増え、これまでの受動的な練習スタイルとの違いに戸惑い、『何をすれば良いか全く分からなかった』と語っています。加えて、怪我や学内外の人間関係といったプライベートな悩みも重なり、高校時代のようなパフォーマンスを発揮することが難しく、苦しい時期を過ごしました。

大学生活を通じて、思うような結果を出せない時期が続きましたが、4年生の6月には55秒台をマークするなど、復調の兆しを見せました。しかし、最終的に高校時代に樹立した自己ベストを更新することも、大学タイトルを獲得することも叶わないまま、大学での競技生活を終えました。

大学卒業後は、地元の金融機関である静岡銀行に就職。現在は競技の第一線からは退いています。

彼女の陸上キャリアにおける自己ベストは、2013年6月8日の日本選手権決勝で記録した400メートル52秒52です。この記録は、当時日本歴代2位タイ、そして現在も日本歴代3位にランクされる素晴らしい記録であり、彼女の高校時代の傑出した才能と功績を今に伝えています。

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