杉町マハウ

杉町 マハウ

ブラジル出身の陸上競技選手、杉町マハウ（Mahau Sugimachi）は、1984年11月13日にゴイアス州で生を受けた。専門種目は400mハードル。日本にルーツを持つ日系4世であり、身長185cm、体重78kgという恵まれた体格を誇る。

日本との関わりとキャリアの始まり

1992年、8歳の時に日本へ移住。栃木県足利市の小中学校で学び、その後、茨城県の常磐高等学校に進学した。高校時代は走高跳の選手として頭角を現し、平成14年度全国高等学校総合体育大会（インターハイ）では5位入賞を果たすなど、その跳躍力と身体能力を示した。高校卒業後は、日本ウェルネススポーツ専門学校で専門的なトレーニングを積み、卒業後も同校の陸上競技部コーチとして指導にも携わった。

国内外での実績

杉町選手は、国内主要大会である国民体育大会の男子400mハードルにおいて、複数回にわたり優勝を飾るなど、日本のトップランナーとして活躍した。特に2009年の第64回大会（新潟）では、自身の自己最高記録となる48秒67をマークし、当時同種目で圧倒的な強さを誇っていた成迫健児選手の国体6連覇を阻止するという、歴史的な勝利を収めた。この記録は、彼のアスリートとしてのピークを示すものの一つである。また、2006年の第90回日本陸上競技選手権大会では2位に入賞するなど、日本国内でも確かな足跡を残した。

一方で、ブラジル代表として国際舞台での活躍も目覚ましい。母国ブラジルの国内選手権である400mハードルでは、2008年から2013年にかけて前人未到の6連覇を達成し、ブラジル国内での第一人者としての地位を不動のものとした。

世界への挑戦

ブラジル代表として、世界最高峰の舞台であるオリンピックにも出場を果たしている。2008年の北京オリンピック男子400mハードルでは、準決勝まで駒を進め、世界の強豪選手たちと肩を並べた。また、世界選手権には、2009年のベルリン大会、2011年の大邱大会、2013年のモスクワ大会と、3大会連続で出場するなど、長きにわたり世界の第一線で活躍した。パンアメリカン競技大会、南アメリカ陸上競技選手権大会、イベロアメリカ陸上競技選手権大会といった地域別主要大会においても、優勝や複数回の入賞を果たすなど、国際的なキャリアを積み重ねた。

彼の自己記録は、2009年10月3日に新潟で樹立した400mハードル48秒67である。ブラジルと日本の両国にゆかりを持ち、国内外の大会で数多くの実績を残した杉町マハウ選手は、長距離ハードル界において特筆すべきキャリアを持つ選手と言えるだろう。

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