李根鎬

李根鎬：韓国サッカー界を彩ったストライカーの軌跡

1985年生まれの李根鎬（イ・グノ）選手は、韓国を代表するストライカーとして長く活躍しました。仁川広域市出身の彼は、11歳でサッカーを始め、地元クラブである仁川ユナイテッドFCでプロキャリアをスタートさせます。しかし、当初は出場機会に恵まれず、苦悩の時期を過ごしました。

転機は2007年、大邱FCへの移籍でした。そこで才能を開花させ、Kリーグで頭角を現し、韓国代表にも選出。2008年の北京オリンピック出場や2010 FIFAワールドカップ・アジア予選での活躍は、彼の名を広く知らしめることになります。2007年と2008年には、Kリーグベストイレブンに選出されるなど、その実力を証明しました。

その後、ヨーロッパ進出を目指し、大邱FCを退団。しかし、ヨーロッパへの移籍は叶わず、2009年、Jリーグのジュビロ磐田と契約を結びます。この移籍には、韓国のサッカーファンから批判の声も上がりました。しかし、李根鎬選手はJリーグデビュー戦で2ゴールを挙げるなど、チームの躍進に大きく貢献。その活躍は、フランス1部リーグのパリ・サンジェルマンFCからのオファーという結果に繋がりました。

パリ・サンジェルマンFC移籍は、惜しくも実現しませんでしたが、この経験は、彼のキャリアに大きな影響を与えたことは間違いありません。その後、再びジュビロ磐田に所属し、2010年にはガンバ大阪へ完全移籍。ガンバ大阪では、2011年にチームトップの15得点を挙げ、チームのMVPにも選出されました。

2012年には、兵役のため蔚山現代FCに移籍。AFCチャンピオンズリーグ2012ではMVPを獲得し、チームのアジア制覇に貢献するなど、輝かしい成績を残しました。同年にはアジア年間最優秀選手賞にも輝き、その名を世界に轟かせます。兵役を経て、2014年のブラジルワールドカップ韓国代表にも選出され、ロシア戦で先制点を決めるなど、3試合に出場しました。

その後も、アル・ジャイシュ・ドーハ、全北現代モータース、済州ユナイテッドFC、江原FC、そして再び蔚山現代FCと、複数のクラブを渡り歩きながら、活躍を続けました。2021年には、13年ぶりに大邱FCにレンタル移籍し、古巣への凱旋を果たします。

そして2023年10月16日、現役引退を発表。

李根鎬選手は、Kリーグ、Jリーグ、そしてカタールリーグと、様々なリーグで活躍しました。韓国代表としての活躍も記憶に新しいです。常に挑戦を続け、幾多の困難を乗り越えながら、ストライカーとして素晴らしいキャリアを築き上げた、まさにレジェンドと言える選手です。彼の功績は、韓国サッカーの歴史に長く刻まれることでしょう。

所属クラブ

ユース経歴：富平高校
プロ経歴：仁川ユナイテッドFC、大邱FC、ジュビロ磐田、ガンバ大阪、蔚山現代FC、尚州尚武FC（兵役）、アル・ジャイシュSC、全北現代モータース（期限付き移籍）、済州ユナイテッドFC、江原FC、蔚山現代FC、大邱FC

タイトル

クラブ
蔚山現代FC：AFCチャンピオンズリーグ（2012年、2020年）
全北現代モータース：Kリーグ1（2015年）
個人
Kリーグベストイレブン：3回（2007年、2008年、2012年）
KリーグチャレンジMVP：1回（2013年）
Kリーグチャレンジ得点王：1回（2013年）
Kリーグチャレンジベストイレブン：1回（2013年）
RリーグMVP：1回（2006年）
Jリーグ優秀選手賞：2回（2009年、2011年）
AFCチャンピオンズリーグMVP：1回（2012年）
アジア年間最優秀選手賞：1回（2012年）

代表歴

U-20韓国代表
U-23韓国代表
* 韓国代表

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