村上敦 (経済学者)

村上 敦: 日本の経済学者の足跡

村上敦（むらかみ あつし）は、日本を代表する経済学者で、1933年1月3日に神戸市で生まれました。彼は2018年1月16日に逝去しましたが、その業績は今もなお多くの人に影響を与えています。神戸大学の名誉教授であり、関西国際大学の初代学長を務めたことでも知られています。また、2009年には瑞宝中綬章を受章しました。

学歴とキャリアの始まり

村上は兵庫県立神戸高等学校を卒業後、1955年に神戸大学経済学部を卒業しました。その後、大学院経済学研究科の修士課程を1957年に修了し、同年神戸大学経済学部で助手としての職務を開始しました。1960年から1963年には講師および助教授としてキャリアを積み、1971年には教授に就任しました。彼は、経済学の専門知識を生かし、学生への指導に力を注ぎました。

経済学博士号の取得と教職

村上は1972年に「低開発国の経済発展と貿易政策」に関する論文で経済学博士号を取得し、より専門的な研究を続けました。1996年には神戸大学を定年退官し、名誉教授の称号を得ました。その後、関西女学院短期大学の教授として教鞭を執り、同年から関西国際大学の初代学長を務めました。彼のリーダーシップのもと、関西国際大学は地域に根ざした教育機関として成長を遂げました。

主な著書と業績

村上敦は多くの著書や研究を残しています。特に以下の単著や共著が広く知られています:

• - 『インドの工業発展と日印貿易』 (アジア経済研究所, 1967年)
• - 『開発経済学』 (ダイヤモンド社, 1971年)
• - 共著として『発展途上国の経済発展と国際分業』 (日本経済研究センター, 1971年) など。

また、村上は翻訳家としても知られ、国際経済に関する重要な文献を日本語に翻訳しました。特に、ハリー・ジョンソンの『貨幣・貿易・経済成長』や、H.R.ヘラーの『国際貿易論』など、彼の翻訳は経済学の理解を深める上で貴重です。

受賞歴

村上は2009年に瑞宝中綬章を受章し、その功績が公式に認められました。彼の研究や教育への貢献は、日本国内外の経済学界で高く評価されています。

結論

村上敦の経歴は、経済学に対する情熱と献身の証です。彼の業績は後進への道を切り開くものであり、経済学の発展における彼の役割は計り知れません。教育者として、また学者として、彼の影響は今でも継続的に感じられています。

もう一度検索