村山和也

村山 和也（むらやま かずや）は、1982年3月15日に石川県で生まれた日本の映画監督、および映像ディレクターです。

彼の映像制作のキャリアは、ニューヨーク市立大学に在学中であった2002年に始まりました。この時期に短編映画を手がけたことが、映像表現の世界への第一歩となりました。2004年に日本へ帰国した後、CM制作会社での経験を積むことになります。この経験が、後の商業映像分野での活動の基礎を築きました。

2008年からは、本格的に映像ディレクターとしての活動を開始し、主にミュージックビデオやCMといった分野で多くの作品を生み出しました。これらの分野で培った経験と独自の感性は、後の映画制作にも活かされていきます。

映画監督としては、2016年に完成させた『堕ちる』が初監督作品となりました。この作品は、翌2017年に開催されたゆうばり国際ファンタスティック映画祭のオフシアター（長編）部門でスペシャル・メンションを受賞するなど、高い評価を受けました。さらに、32分という短編映画としては異例の劇場公開が実現し、シネマート新宿をはじめとする劇場で上映されました。国内外での評価は続き、同作はLaCabina中編映画祭でグランプリ、京都国際映画祭のクリエーターズファクトリー部門で準グランプリも獲得しています。

2022年には、彼にとって初の長編映画となる『とら男』を発表しました。この作品は、実際に発生した未解決事件から着想を得て制作されたもので、現実の出来事を基にした物語に挑んでいます。公開後、第16回KINOTAYO現代日本映画祭において審査委員賞を受賞し、長編映画においてもその才能を示す形となりました。

村山和也は、短編・長編を問わず、独自の視点と表現力で観る者に問いかける作品を生み出し続けています。CMやミュージックビデオで培った映像センスと、映画というフォーマットでの深いテーマへの探求が融合し、今後の活動にも期待が寄せられています。

主な作品

『堕ちる』（2016年）
『とら男』（2022年）

主な受賞歴

2017年：
LaCabina中編映画祭 グランプリ（『堕ちる』）
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 オフシアターコンペ部門 スペシャルメンション（『堕ちる』）
京都国際映画祭 クリエーターズファクトリー部門 準グランプリ（『堕ちる』）
2022年：
第16回KINOTAYO現代日本映画祭 審査委員賞（『とら男』）

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