村形繁明

村形 繁明の生涯と業績

村形繁明（むらかた しげあき、1913年5月11日 - 2007年9月6日）は、東京都に生まれた著名なサッカー選手及び審判であります。選手としては、主にゴールキーパー（GK）として活躍しましたが、その後のキャリアにおいては、サッカー審判員としても大きな業績を残しました。

学生時代とサッカーとの出会い

彼は東京府立第八中学校（現在の東京都立小山台高等学校）でサッカーを始め、高校卒業後は第一早稲田高等学院を経て、早稲田大学理工学部に進学しました。大学時代にはア式蹴球部に加入し、サッカー選手としての技術を磨きました。しかし、1936年には後輩の佐野理平の活躍や川本泰三のすすめもあって、選手からマネージャーに転向しました。

企業人生と審判活動の開始

1937年には早稲田大学を卒業し、三井物産に就職しましたが、それと同時にサッカー審判としての訓練も始めました。同年7月には大日本蹴球協会（現在の日本サッカー協会）の審判研修会に参加し、本格的に審判の道を歩み始めました。

国際舞台での挑戦

戦後、日本が国際スポーツ界に復帰する際、審判の質の向上が重要な課題となりました。村形は松丸貞一審判委員長のもとで、国際審判員として登録され、1951年から国内の試合や国際親善試合の主審を務め始めました。特に1958年のアジア大会では2試合で主審を務め、決勝戦では中華民国（台湾）と韓国の試合を担当しました。この試合は双方の因縁もあり、非常に激しい戦いでしたが、村形はその試合を巧みにコントロールしました。この功績により、当時のFIFA会長サー・スタンレー・ラウスから国際審判胸章を授与されました。

審判としての後進指導

村形は日本代表のマレーシア遠征にも審判兼マネージャーとして同行し、サッカーの審判の地位向上に大きく貢献しました。また、三井物産ロンドン支店に勤務していた期間には、日本サッカー協会の現地代表としても活動しました。

企業人としてのキャリア

企業人としても村形は着実なキャリアを築き、1948年から日本機械貿易株式会社で様々な役職を歴任し、最終的には1957年に日本開発機製造の取締役として1年間勤務しました。1961年には国際審判員を引退し、その後も三井物産のカルカッタ支店長、三井海洋開発株式会社の常務取締役など、サッカー以外でも多くの職務をこなしました。

社会貢献と評価

村形はまた、日本サッカー協会の理事や審判委員長、関東サッカー協会理事、日本審判協会会長として、後進の指導にも注力しました。2005年には日本サッカー殿堂に名を刻まれました。

2007年9月6日、村形は94歳で逝去しました。彼の残した功績は日本サッカー界において非常に大きな影響を与え続けています。

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