村政審議会

村政審議会について

村政審議会は、1968年の小笠原諸島日本復帰に伴い、東京都小笠原村に設置された諮問機関です。この機関は、復帰前の小笠原を統治していた五人委員会の後継としての役割を担いました。

設立の背景

小笠原諸島が日本に返還された際、地方公共団体としての「小笠原村」は新たに設置されました。しかし、当時の村の組織はまだ十分に整備されておらず、住民による選挙で選出される村長や村議会をすぐに設置することができませんでした。

そのため、当面の間、東京都知事が自治大臣の同意を得て任命した「職務執行者」が村政を執行することになりました。この職務執行者を補佐し、村政に関する様々な事項を審議する諮問機関として設けられたのが、村政審議会です。村政審議会は、村の自治組織が整うまでの暫定的な措置として、重要な役割を果たしました。

村政審議会の役割

村政審議会は、小笠原村の行政運営における重要な事項について、職務執行者に意見を述べ、村政の円滑な運営を支えました。具体的な役割としては、以下のようなものが挙げられます。

村の予算案や条例案に関する審議
住民の生活に関する重要な事項の審議
村の将来計画に関する提言

自治権の確立

村政審議会は、小笠原村が自治権を持つ地方公共団体として発展するための重要なステップでした。復帰から11年後の1979年4月22日、小笠原村では初の村長および村議会議員選挙が実施され、公選された議員からなる小笠原村議会が発足しました。これにより、小笠原村は名実ともに自治権を持つ地方公共団体へと移行し、村政審議会はその役割を終えました。

まとめ

村政審議会は、小笠原諸島が日本に復帰した直後の、村の組織が未整備な時期に、村政を支える重要な役割を果たしました。自治権を持つ地方公共団体へと移行するための、不可欠な存在であったと言えるでしょう。

関連事項

自治省（現在の総務省）
東京都
小笠原村
小笠原諸島
五人委員会
小笠原村議会
小笠原諸島の復帰に伴う法令の適用の暫定措置等に関する法律

外部リンク

小笠原村公式ページ
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