村田由香里

村田由香里（1981年10月9日 - ）は、日本の元新体操選手で、現在は日本体育大学体育学部体育学科准教授として活躍しています。

兵庫県宝塚市出身の村田は、宝塚サニー新体操クラブで才能を開花させました。宝塚北高校、東京女子体育大学を経て、日本体育大学大学院修士課程を修了。幼少期はバレエに親しみ、小学校で新体操に出会ったことが、その後の人生を大きく変えました。

競技においては、早くから頭角を現し、1998年にはインターハイで優勝。四大陸選手権では1997年と1999年の2度優勝を果たしました。1998年のアジア大会（バンコク）では個人総合4位入賞。2000年シドニーオリンピックでは団体の一員として5位入賞に貢献しました。2002年アジア大会（釜山）では個人総合で銀メダルを獲得。2004年アテネオリンピックでは個人競技選手として出場し、個人総合18位という成績を残しました。2006年には、全日本選手権で6連覇を達成。これは、彼女のコーチであり大学の先輩でもある秋山エリカと並ぶ記録です。同年のアジア大会（ドーハ）では、団体で銀メダル、個人総合でも銀メダルを獲得しました。

村田は、ピボットを中心とした高難度の技を得意とし、安定した演技が持ち味でした。高校時代から日本代表として活躍し、ライバルであり親友でもある松永里絵子と共に、日本の新体操界を牽引しました。

しかし、世界のトップレベルとの差は大きく、国際大会での上位入賞は叶いませんでした。2007年の世界選手権では個人総合30位となり、2008年北京オリンピックの出場枠を獲得することはできませんでした。

同年11月の全日本新体操選手権個人総合では、史上初の7連覇に挑みましたが、横地愛や日高舞に敗れ、3位に終わりました。しかし、種目別ではクラブとリボンの2種目で優勝し、有終の美を飾りました。この大会を最後に現役を引退し、日本体育大学大学院でスポーツ科学などを学び、修士課程を修了しました。

引退後、村田は指導者としての道を志し、日本オリンピック委員会のスポーツ指導者海外研修員としてロシアへ留学。2年間、ロシアの新体操コーチングや技術を学びました。留学に際し、「ロシアで学んだことを伝える懸け橋になりたい」と語っています。

2011年からは日本体育大学の教員となり、保健医療学部救急医療学科助教として、身体表現系運動学群の研究を行う傍ら、新体操サークル（新体操クラブ）を創部し、後進の指導にあたっています。インカレ団体戦では、2013年に第7位入賞、2017年には準優勝という結果を残しています。また、日本体操協会新体操ナショナル個人競技強化部長として、新体操日本代表チームの強化育成にも携わりました。2021年山崎浩子の任期満了によりオリンピック強化委員会新体操強化本部長に就任。

主な試合結果としては、2003年世界選手権大会で個人総合16位、2004年アテネオリンピックで個人総合18位、2005年世界選手権大会で個人総合15位、2007年世界選手権大会で個人総合30位という記録を残しています。

村田由香里は、選手としての輝かしい実績に加え、指導者としても日本の新体操界の発展に貢献しています。その情熱と努力は、多くの人々に勇気と希望を与えています。

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