村田邦子

村田 邦子

村田 邦子（むらた くにこ）は、1957年5月1日に生まれた、日本の政治家です。特に、神奈川県中郡二宮町の町長として、現在3期目を務めています。それ以前には、二宮町の町議会議員を2期、神奈川県の県議会議員を1期経験しています。

経歴

村田氏は、神奈川県横浜市で生誕しましたが、成長期は東京都日野市で過ごしました。学業は東京都立国立高等学校を経て、専修大学文学部を卒業しています。大学を卒業した後は、海運会社であるジャパンライン株式会社に入社し、社会人としてのキャリアをスタートさせました。

政治の世界に足を踏み入れるきっかけは、地元二宮町での活動でした。町が進めていた生涯学習センターの建設計画において、町民の立場から審議会に参加した経験が、政治への関心を深めることにつながりました。この活動を通じて、地域課題の解決に直接関わることの重要性を認識したと言えます。

その経験から、1998年に行われた二宮町議会議員選挙に挑戦し、初当選を果たしました。町議として地域住民の声を行政に届ける活動を行い、2002年の町議選でも再選され、2期務めました。

町議としての経験を基に、さらに広範な地域課題に取り組むため、神奈川県議会議員を目指します。2007年の神奈川県議会議員選挙では、中郡選挙区から立候補し、県議として初めて当選しました。県政の舞台で活動しましたが、2011年の県議選においては、民主党の推薦を受けて再選を目指しましたが、自由民主党の元職候補に敗れ、惜しくも議席を失いました。

二宮町長として

県議選での落選を経て、再び地元二宮町の政治に深く関わることを決意し、町長を目指すこととなりました。2014年10月1日、二宮町長選挙への立候補を正式に表明しました。この選挙戦では、町の財政状況の見直し、町長退職金制度の廃止、そして若い世代が安心して子育てできるような環境整備などを主要な公約に掲げ、支持を訴えました。

同年11月26日に投開票が行われた町長選挙では、現職の坂本孝也氏や元町議会議員の脇正文氏らを含む複数の候補者との争いを制し、初当選を果たしました。これにより、同年12月1日、二宮町役場に初めて登庁し、正式に二宮町長としての職務を開始しました。

初当選から4年後の2018年11月18日に行われた町長選挙では、元町議会議長の添田孝司氏、そして前回の選挙でも対戦した元町議の脇正文氏を再び退け、2期目の当選を確実なものとしました。この選挙の投票率は56.94％でした。その後、3期目にも当選し、現在に至るまで町政の舵取りを担っています。

町長としての任期中、様々な政策を推進していますが、注目された取り組みの一つに、性的マイノリティへの配慮があります。2021年10月25日、LGBTQ+などの性的少数者のカップルを対象とした「パートナーシップ宣誓制度」を、2022年4月から導入することを発表しました。この制度は、法的な婚姻関係には至らないものの、互いを人生のパートナーとする関係を公的に認め、行政サービスの一部において婚姻に準じた扱いを行うことで、多様性を尊重し、誰もが暮らしやすい共生社会の実現を目指すものです。この制度導入は、現代社会の多様な家族形態や生き方に対応する動きとして評価されています。

村田氏は、町民活動から始まり、町議、県議、そして町長と、地方政治の様々な段階で経験を積み重ねてきました。その政治家としての歩みは、常に地域住民とのつながりを大切にし、現場の声を政策に反映させようとする姿勢に特徴づけられています。長期にわたり二宮町のトップとして、地域の発展と住民福祉の向上に努めています。

（※文章は提供情報を基に再構成・加筆しています）

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