東五九童・松葉蝶子

東五九童と松葉蝶子 - 漫才の名コンビ

東五九童（あずまごくどう）と松葉蝶子（まつばちょうこ）は、昭和時代に絶大な人気を誇った日本の漫才コンビです。彼らのスタイルは主に夫婦漫才で、多くのお茶の間に笑いを届けました。特に五九童がカツラをかぶってお婆さんのキャラクターに扮する「ワンダフル婆ちゃん」は、公開ラジオ番組として非常に人気を博しました。彼らの特徴的なギャグ、例えば「痛いなぁもう、あんたのは後でこたえてかなわん」と「おらいやだわぁ～」は多くの人々に愛され、今でも記憶に残っていることでしょう。

コンビの結成と活躍

五九童は1901年に京都で生まれ、初めは子役として歌舞伎の舞台に立っていましたが、喜劇に転向することで多彩な才能を発揮しました。彼は1933年に松葉蝶子と結婚し、正式に漫才コンビとして活動を開始。このコンビは当時珍しく、結婚した夫婦が漫才を演じるスタイルで、多くのファンを獲得しました。

一方、松葉蝶子は1908年に兵庫県で誕生し、舞踊を学んだ後に五九童と出会い、コンビを形成することになりました。彼女も一度は舞台から離れることとなりますが、五九童の熱心な誘いによって復帰し、再びコンビとしての活動を開始します。

海外旅行と私生活

ユニークな点として、彼らはアメリカへの新婚旅行に6ヶ月間行ったことが挙げられます。さらに、自家用車を所有していた点も当時の芸人としては非常に珍しいものでした。このようなプライベートな面でも他の芸人とは一線を画していたことがわかります。

ギャグとネタ

五九童と蝶子の主なネタには「私はジャズシンガー」「運と災難」「ボタンとリボン」などがあり、これらは今もCDとして販売されています。「実況録音 上方漫才黄金時代」にも彼らのパフォーマンスが収録されており、歴史的な裏付けを持つことができます。

ジェネレーションの交代と晩年

しかし、彼らの活動は晩年になるにつれて次第に減少していきました。ラジオやテレビのギャラも減り、五九童はビアガーデンで細々とした司会の仕事をするようになりました。1981年にはてんのじ村記念碑の建立を機に引退しました。

まとめ

東五九童と松葉蝶子は日本の漫才界の草創期を支え、多大な影響を残したコンビでありました。彼らのユーモアと温かさは、今後も多くの人々に語り継がれ、笑いを提供し続けることでしょう。彼らの業績は、日本お笑い史において重要な位置を占めています。

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