東京キッドブラザース

東京キッドブラザースの歴史と特徴

東京キッドブラザースは、日本のミュージカル界において特異な存在感を示す劇団で、1968年9月21日に設立されました。設立者である東由多加を中心に、下田逸郎（作曲）、佐藤憲吉（舞台美術・俳優）、峯のぼる（照明技術）、梶容子（制作）、深水龍作、小林由紀子、高橋章夫というメンバーが集まり、当初は「キッド兄弟商会」という名前で活動を開始しました。

彼らは渋谷に位置する小劇場「ヘアー」で初の公演を行い、ここから「和製ロック・ミュージカル」という新たなジャンルの舞台作品を次々と発表しました。1970年には、講談社の6階講堂で「あしたのジョーファンの集い（力石徹告別式）」という公演を行い、これを東自身が構成・演出しました。その後、オフ・オフ・ブロードウェイの「ラ・ママ実験劇場」や「シェルダン・スクエア・プレイハウス」でも『GOLDEN BAT』を上演し、エド・サリバン・ショーにも出演しました。

1970年代には、次々と新しいメンバーが加入し、彼らのデビュー作が数多くの舞台で上演されました。1975年には、柴田恭兵が入団し、彼の存在も劇団の人気向上に寄与しました。また、1977年には三浦浩一と純アリスが入団しており、二人は後に結婚し、劇団内での活動を続けました。1980年代になると、長戸勝彦や水谷あつしといった新しい才能が加入し、さらなる人気を博しました。

1990年代に入ると、東京キッドブラザースはセカンドカンパニィを設立し、若手俳優による全国ツアーを展開するなど、新しい形での活動を模索しました。しかし、1991年と1995年にはそれぞれ水谷あつし、長戸勝彦が退団し、劇団のメンバー構成にも変化が見られました。2000年には創立者の東由多加が亡くなり、その影響を受けて劇団の活動は一時停止することとなりました。

2012年6月、劇団員による公演が赤坂レッドシアターで行われ、『Sweat & Tears あなたからの贈り物…』が上演され、ファンの間で注目を集めました。また、2015年7月にも同じ劇場で「Sweet & Tears -東京キッドブラザース44th-『雨上がりのシアター』」という作品が披露され、復活の兆しを見せました。

代表作と他の活動

東京キッドブラザースは多くの代表作を誇り、それぞれ公演時には観客から絶賛を浴びました。また、劇団に所属した俳優たちは、様々な舞台や映画で活躍し、それぞれが独自のキャリアを築いています。劇団自体のディスコグラフィも充実しており、シングルやアルバムが多数リリースされています。特にミュージカル作品では、劇中歌などが多くの人々に愛されています。

終わりに

東京キッドブラザースは、劇団の歴史を通して数々の才能を輩出し、独自の路線を貫いてきました。その先駆者的な精神は、今もなお多くのファンに受け継がれており、日本のミュージカル界において重要な役割を果たしています。

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