東京チカラめし

東京チカラめしとは

東京チカラめしは、SANKO MARKETING FOODS（旧：三光マーケティングフーズ）が展開していた牛丼チェーンです。2011年に東京都豊島区に1号店をオープンし、焼き牛丼という独自のスタイルで注目を集めました。

急成長と急失速

開業当初は、主要駅を中心に出店を加速し、2012年には100店舗を超える勢いでした。しかし、急激な店舗拡大は、スタッフの教育不足や人手不足を招き、店舗運営に支障をきたすようになりました。特に、牛肉を焼く工程には一定の技術が必要であり、熟練したスタッフの不足は、提供時間の遅延や品質の低下を招きました。

また、24時間営業の方針も、深夜帯の需要低下や人件費の高騰により見直され、多くの店舗が閉店を余儀なくされました。2014年には、不採算店舗の運営を他社に譲渡する事態となり、業態転換や閉店が進みました。最盛期には100店舗以上あった店舗は、直営店が全て閉店するなど、急速にその数を減らしました。

運営体制の変遷

東京チカラめしの運営体制は、幾度か変更されています。当初は三光マーケティングフーズが直営していましたが、後に株式会社チカラめしへ運営が移管されました。しかし、その株式会社チカラめしも株式会社イー・ダイニングへと社名変更し、現在は直接的な関わりは薄くなっています。

また、不採算店舗の譲渡先は、ラーメン店を運営する企業であり、多くの店舗が「野郎ラーメン」や「壱角家」といったラーメン店に業態転換しました。

現在の状況

2024年5月現在、実店舗は東京都と大阪府に数店舗、フランチャイズ店とデリバリー専門のゴーストレストランとして展開しています。かつての勢いは失われましたが、独自の焼き牛丼の味は、今も一部のファンに支持されています。

メニューの特徴

東京チカラめしの主力メニューは、その名の通り「焼き牛丼」です。一般的な牛丼のように牛肉を煮るのではなく、焼いて提供することで、香ばしさとジューシーさを実現しています。また、付け合わせに紅しょうがではなくガリを提供したり、辛味だれやレモン水を提供するなど、独自のスタイルを確立しています。

店舗運営の特徴

実店舗では、食券制を採用しており、注文を受けてから牛肉を焼くため、提供時間は一般的な牛丼店よりも長めです。また、SANKO MARKETING FOODSの株主優待券は利用できません。注文時の掛け声は「チカラめし入ります」で統一されています。

沿革

2011年6月9日：1号店（池袋西口店）オープン。
2013年2月17日：初フランチャイズ店舗の阪神尼崎店（兵庫県）オープン。
2014年6月2日：全88店舗中不採算63店舗の運営を株式会社チカラめしに移管。
2019年1月11日：寺田町店（大阪府）がオープンし、全8店舗となる。
2020年10月30日：1号店である池袋西口店が閉店。
2021年4月30日：寺田町店が閉店。
2022年8月29日：新宿西口1号店が閉店。東京都から完全撤退。
2023年11月4日：最後の直営店である新鎌ヶ谷店（千葉県）が閉店。
2024年5月7日：九段第二合同庁舎内（東京都）に出店。2年ぶりに東京都内に再進出。

国内の現行店舗

東京都：井の頭公園店（ゴーストレストラン）
大阪府：大阪日本橋店（フランチャイズ店舗）

海外店舗

香港：旺角店、新蒲崗Mikiki店、科學園店（千源集團有限公司へのライセンス供与による運営）
* タイ：Chikara Meshi (Thaniya) バンコク店（オンアンドオン社へのライセンス供与による運営）

過去に存在した店舗

数多くの店舗が存在しましたが、上記に記載の店舗以外にも多くの店舗が閉店しています。

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