東京ファッションタウン

東京ファッションタウン株式会社の概要

東京ファッションタウン株式会社（通称：TFT）は、東京都が出資する第三セクターとして1993年に設立されました。この会社は、東京都のファッションを中心にした都市づくりの一環として設立され、その目的はファッション業界の振興と、より魅力的な都市環境の構築でした。設立当初は、ファッションショーや展示会などを企画し、ビルの賃貸および管理運営を行うことで、東京都のファッション産業の発展に寄与することを目指していました。しかし、設立以来、経営状況は厳しく、計画通りにはいかない状況が続いていきました。

経営の課題

TFTは、設立後早くも業績が低迷し、東京都からの指導のもと、経営改善策が策定されました。特に、2000年に入ると、TFTビルの運営が当時の東京国際貿易センター（現・東京ビッグサイト）にサブリースされ、これをきっかけに資金面での再建が試みられました。しかし、主要な金融機関からの支援を受けても、重い借入金の金利負担や、毎年計上する大幅な赤字に悩まされました。

2005年3月には、TFTは東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。負債総額は約898億円にも達し、これがTFTの経営危機を昨年の影を一層強める結果となりました。再生手続きが進む中で、TFTは2006年に名前を変えた東京ビッグサイトに吸収合併されることが決定しました。

主な沿革

• - 1993年8月: 東京ファッションタウン株式会社設立
• - 1996年4月: TFTビル開業
• - 2000年: 経営改善策大綱の策定及び東京国際貿易センターへの事業委託
• - 2005年3月: 民事再生手続きの申立て
• - 2006年3月: 東京ビッグサイトに吸収合併

TFTビルの概要

TFTビルは、東館と西館の2棟からなり、東京ビッグサイト駅と直結しており、ビジネスに適したロケーションを誇っていました。ビル内にはショッピングモール「ワンザ有明ベイモール」や「ビッグサイトTFTホール」があり、各種展示会やファッションショーが盛況に行われていました。特に、ワンザ有明ベイモールには多数の飲食店や物販店が出店し、地域住民や観光客に人気のスポットとなっていました。

特徴的な点として、中央には「シャワーツリー35」という世界一の屋内滝があり、毎日行われる壮大な水のショーが人々を惹きつけていました。このように、TFTビルはファッションだけでなく、エンターテイメントの要素も兼ね備えた施設として親しまれていました。

その他の情報

TFTには、様々な企業がテナントとして入居しており、大塚家具、シンテイ警備、レナウンなどがその一例です。周辺にはシンボルプロムナード公園や新橋を含める多くの施設も立地しており、都市全体の発展に寄与していました。しかしながら、東京ファッションタウンの経営破綻は、この地域の都市開発計画にとって大きな課題を残しました。現在、東京ファッションタウン株式会社は過去の遺物となり、東京ビッグサイトによるイベントがそれを引き継いでいます。

以上が、東京ファッションタウン株式会社の歴史と概要です。

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