東京マラソン2018

通算12回目となる「東京マラソン2018」は、2018年2月25日に東京都内の日本陸上競技連盟公認コース（一部カテゴリを除く）にて開催されました。大会の主催は一般財団法人東京マラソン財団で、今回が8回目の主催大会となりました。

参加規模と申込状況

本大会の参加定員は、前回大会と同様にマラソン部門が3万5,500人、10km部門が500人の合計3万6,000人でした。フルマラソン部門の定員内訳は多岐にわたり、将来の主要国際大会を視野に入れた「エリート枠」に男子のみ100人、「準エリート」枠には財団提携・推薦による3,000人、社会貢献を目的とした「チャリティー枠」に3,000人（10万円以上の寄付を行った個人が対象）、財団公式有料会員組織「ONE TOKYO」のプレミアムメンバー向けに3,000人（ソロ2,000人、ペア500組1,000人）が設けられました。これら以外の「一般参加枠」には26,370人が設定されました。

特に一般参加枠への関心は極めて高く、申込者数は過去最多の319,777人に達し、抽選倍率は12.1倍という狭き門となりました。また、対象者限定の10km走への申込者も1,017人（2.5倍）を数えました。

大会の位置づけと今後の日程

男子フルマラソンは、同年のジャカルタで開催されるアジア競技大会の代表選考会であると同時に、後のマラソングランドチャンピオンシップ（MGC）への出場権をかけた重要な選考競技会の一つとして位置づけられました。他の選考会として、2017年12月の福岡国際マラソン、2018年2月の別府大分毎日マラソン、2017年3月のびわ湖毎日マラソンが指定されていました。

なお、本大会は天皇の代替わりに伴う警備上の理由から、2月第4日曜日の開催としては最後となりました。翌年以降は、関西で開催されるびわ湖毎日マラソンと開催日程を入れ替える方向性が示されました。

参加資格の詳細

参加資格は、基本的に前回大会から大きな変更はありませんでした。主な部門ごとの資格は以下の通りです。

フルマラソン・一般：大会当日満19歳以上で、6時間40分以内に完走可能な男女。障害のある方や、本大会が国内外から推薦する方も含まれます（提携大会からのエントリーは別途抽選）。
フルマラソン・エリート：日本陸上競技連盟に登録している競技者で、所定の期間内に公認競技会で一定の記録を出した男女。または、日本陸上競技連盟が推薦する男女競技者。
フルマラソン・準エリート：財団が定めた基準を満たし、提携する国内マラソン大会主催者からの推薦を受けた者。あるいは、基準を満たした海外選手（指定大会の公式記録添付による自薦）。
フルマラソン・車いす：レース仕様車を使用し、2時間10分以内に完走可能な男女（計25人）。

10km走のコースは日本陸上競技連盟の公認を受けていないため、公式記録として認められません。主な参加資格は以下の通りです。

10km・U-18：1999年2月26日から2002年2月25日までに生まれ、1時間30分以内に完走可能な男女（計275人。うち100人は東日本大震災復興支援事業枠）。
10km・視覚障害者：2001年2月25日以前に生まれ、1時間30分以内に完走可能な男女（計50人）。
10km・知的障害者：2001年2月25日以前に生まれ、1時間30分以内に完走可能な男女（計100人）。
10km・移植者：2001年2月25日以前に生まれ、1時間30分以内に完走可能な男女（計50人）。
* 10km・車いす：2001年2月25日以前に生まれ、レース仕様車で35分以内に完走可能な男女（計25人）。

一般参加者の申込は、2017年 8月1日から8月31日までの期間、インターネットを通じて受け付けられましたが、定員を大きく超えたため抽選が行われました。

メディアによる中継

本大会のテレビ中継は、2016年に見直されたローテーションに基づき、3年ぶりにフジテレビが担当しました。地上波ではFNS系列局で放送され、市民マラソン部門の生中継は13:00までとなりました。一方、BSフジやCS放送（フジテレビTWO, ONE, NEXT）では、エリートの部や車いすの部の生中継、市民マラソン部門のゴールまで完全中継、録画放送など多角的な放送が行われました。ラジオ中継はニッポン放送が担当し、選考会の部を生中継しました。大会関連の特別番組も複数放送され、注目度の高さを示しました。

もう一度検索