東京メディアシティ

東京メディアシティ (Tokyo Media City)

東京メディアシティ（略称:TMC）は、東京都世田谷区砧に所在するテレビスタジオであり、映像制作会社である国際放映が所有・管理しています。スタジオの内部には、NHK管理のスタジオ2つ、関西テレビが運営するスタジオ2つ、国際放映が直接管理する3つのスタジオが存在し、合計で7つのスタジオが稼働しています。特に関西テレビのスタジオは「レモンスタジオ」と呼ばれ、管理運営はその系列会社が行っています。

国際放映は、阪急阪神東宝グループに属し、1958年に設立され、テレビ番組制作を手掛けています。元々は映画制作を行っていた会社が、1961年に改組され、1964年に国際放映と名づけられました。映画撮影所の一部は日本大学に譲渡し、その後スタジオをテレビ番組制作に適した形へと改築していきます。東京メディアシティは1992年に設立され、当初からTBS、フジテレビや関西テレビの番組が収録されることで知られています。

また、東京メディアシティは、アクセスの便利さからタレントたちに人気があります。最寄りの駅である小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅からは徒歩約12分の距離で、各地からのバスでもアクセス可能です。特に、世田谷区内に自宅を持つタレントにとっては、他のスタジオよりも利便性が高いことで知られています。

各スタジオは、テレビ番組やCMの撮影を主な目的として利用されますが、映画撮影のためにも使用されることがあります。特にTMC-A1スタジオとTMC-A2スタジオは、様々な著名なテレビ番組の収録に使用されており、TBS、フジテレビや関西テレビなど多くの局と提携しています。また、K1およびK2スタジオは現在NHK専用として運用されており、これまでに多くの人気番組が制作されてきました。

東京メディアシティでは、スタジオの管理主体が変遷していることも特筆すべき点です。フジテレビは2007年に新設した湾岸スタジオに頭を切り替えたため、それ以降の収録は国際放映が直営するスタジオに移行しています。また、上記のような変更に伴い、スタジオの運営がテクノマックスなど他の制作会社に移管されることもありました。

スタジオに併設された飲食店「今昔庵」は、著名な芸能人たちが常連として訪れる場所であり、閉店前には多くのエピソードが語られていました。閉店後にはフリースペースとして使われていますが、その豊かな歴史は映像制作の一部分となっています。

総じて、東京メディアシティは日本のテレビ界における重要な制作拠点であり、その交通の便の良さと多様なスタジオ群は、志をもった映像制作を行いたい多くの関係者にとって魅力的な場所となっています。

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