東京大学出版会

一般財団[[法人]]東京大学出版会

一般財団[[法人]]東京大学出版会（とうきょうだいがくしゅっぱんかい、英称: University of Tokyo Press）は、日本の国立大学出版部の先駆けとして、1951年に設立されました。東京大学総長が会長を務め、東京大学の研究活動に寄与する書籍を主に出版しています。設立当初から「学問の普及と学術の振興」を掲げており、多岐にわたる出版物を手掛けています。

概要

この法人は、学術書を中心に、大学内で使用される教科書や教材、歴史資料集、一般向け教養書などを年間で数十点刊行しています。中でも、東京大学教養学部の「基礎演習」のテキストとしても利用されている『知の技法』は人気を博し、ベストセラーとなるほどの評価を得ています。また、1958年からは「学術書刊行基金」を設け、若手研究者の研究成果を出版するための助成も行っています。

出版会は、東京大学の学部や研究所から理事を迎え入れており、大学本体との結びつきが非常に強いですが、独立した組織として機能しています。この関係により、東京大学の研究成果が広く周知されるための支援を行っています。

毎月発行されるPR誌『UP』を通じて、出版会の活動を広く知ってもらうための取り組みも行っています。さらに、2011年に60周年の記念イベント「学問の入り口」フェアを開催し、学術分野への貢献を強調する機会を設けました。

2013年には、東京大学の本郷地区キャンパス整備計画に基づいて、より新しい環境での活動を目指し、駒場キャンパス（東京大学のキャンパス外）へ移転しました。この新しい所在地で、さらに多様な学問の発信を行っています。

南原繁記念出版賞

東京大学出版会は、優れた学術論文を質の高い書籍として世に出すために「東京大学南原繁記念出版賞」を設けています。この賞は、2011年の創立60周年を機に創設され、元東京大学総長であった南原繁の名前が冠されています。

受賞の対象となる論文は、以下の4つの要件を全て満たす必要があります：
1. 東京大学専任の教授または准教授の推薦があること
2. 未発表かつ書き下ろしの論文であること
3. 個人の学術的著作として初めての論文であること
4. 書籍として出版可能な適切な分量であること

特に３つ目の要件により、この賞は若手研究者向けの新人賞的な役割も果たしています。これにより、次世代の研究者がその成果を広く発信することが期待されています。

結語

一般財団[[法人]]東京大学出版会は、学問の普及と学術の振興を通じて、大学の研究成果を社会に伝える重要な役割を担っています。その活動により、学術界の発展や知識の共有を対外的に促進していくことが目指されています。

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