東京大学運動会ラグビー部

東京大学運動会ラグビー部：伝統と革新の狭間で

東京大学運動会ラグビー部は、関東大学ラグビー対抗戦Bグループに所属する、歴史と伝統を誇る名門チームです。1921年（大正10年）、東京帝国大学ラグビー部として創部され、翌年には正式に認可されました。慶應義塾大学、京都大学、同志社大学、早稲田大学に次いで、日本人によって設立された5番目のラグビー部という歴史的な意義も持っています。

創部以来、多くの困難を乗り越えながら、幾多の戦いを繰り広げてきました。1928年度には、関東大学対抗戦（現在の関東大学ラグビー対抗戦の前身）に初出場し、早稲田大学に勝利を収めるなど、輝かしい実績を残しています。

特に注目すべきは、2000年度の活躍です。この年、関東大学ラグビー対抗戦Aグループに所属し、強豪校である日本体育大学を破る金星を挙げました。多くのマスメディアで報道されたこの歴史的勝利は、チームにとって大きな自信と誇りとなりました。しかし、惜しくも大学選手権出場には届かず、最終的には6位という成績でシーズンを終えました。

その後、2002年度には7戦全敗という苦しいシーズンを経験し、入替戦で立教大学に敗れてBグループに降格。以降、Aグループ復帰を果たせずに低迷が続いています。近年は、Bグループでも上位進出を目指し、日々練習に励んでいます。

東京大学運動会ラグビー部は、強豪校出身者など様々な経歴を持つ選手たちが集う集団です。彼らはそれぞれの持ち味を生かし、チームとして一つとなり、勝利を目指して日々トレーニングに励んでいます。

また、このチームの大きな特徴として、数々の著名人を輩出している点が挙げられます。創設者である香山蕃氏は、日本ラグビーフットボール協会の初代監督や会長を務めるなど、日本のラグビー界に多大な貢献を果たしました。他にも、政財界、文化界など、様々な分野で活躍する卒業生が数多くいます。

彼らの多くは、大学時代に培ったラグビー精神、すなわち粘り強さ、チームワーク、規律、そして何よりも挑戦する精神を、社会生活においても生かしていると言えるでしょう。

東京大学運動会ラグビー部は、単なるスポーツチームではなく、伝統と歴史を継承し、未来へ向かって挑戦を続ける集団です。彼らの活躍は、多くの学生たちに夢と希望を与え、社会に貢献する人材育成の一端を担っています。

現在、チームはBグループに所属していますが、再びAグループへの昇格、そして大学選手権出場という目標を掲げ、日々邁進しています。彼らの挑戦は、これからも多くの人の心を掴み続けることでしょう。

主な在籍選手

吉村寿太郎（主将）
池上暁雄（副将）

著名なOB

香山蕃（日本ラグビーフットボール協会3代会長）
和田志良（日本代表選手）
寺村誠一（日本代表選手）
町村信孝（衆議院議長、外務大臣）
後藤高志（西武鉄道社長）
三笠杉彦（元東大ラグビー部監督、福岡ソフトバンクホークスゼネラルマネージャー）

そして、多くの卒業生が各界で活躍し、チームの伝統と精神を引き継いでいます。彼らの活躍は、東京大学運動会ラグビー部の歴史と魅力をさらに輝かせるものとなっています。

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