東京学芸大学附属大泉中学校
東京都練馬区東大泉にかつて存在した国立中学校、「東京学芸大学附属大泉中学校」（とうきょうがくげいだいがくふぞくおおいずみちゅうがっこう、英語名称: Tokyo Gakugei Oizumi Junior High School）は、1947年に開校し、2009年に閉校するまで約62年間にわたり歴史を刻みました。現在は、東京学芸大学附属国際中等教育学校の前期課程としてその教育理念が引き継がれています。
本校の起源は、第二次世界大戦後の学制改革に伴い1947年4月に設立された「東京第三師範学校附属中学校」に遡ります。その後、新制大学である東京学芸大学の発足や東京第三師範学校の廃止など、時代の変化に応じて学校名も変遷しました。1949年5月31日には「東京学芸大学東京第三師範学校大泉附属中学校」となり、1951年4月には東京第三師範学校の廃止を受けて「東京学芸大学附属大泉中学校」へと改称されました。さらに、2004年4月には東京学芸大学が国立大学法人化されたことに伴い、校名から「教育学部附属」の文字が外れ、「東京学芸大学附属大泉中学校」としてその歴史の最終盤を迎えました。
東京学芸大学附属大泉中学校の最も重要な特色の一つは、帰国子女教育研究の拠点としての役割でした。1965年4月には早くも帰国子女教育学級が設置され、以来、併設されていた附属高等学校大泉校舎と共に、この分野における先駆的かつ継続的な研究と実践を積み重ねてきました。海外での生活経験を持つ生徒たちの教育ニーズに応えるためのカリキュラム開発や指導法の研究は、国立大学附属学校としての重要な使命であり、多くの成果を生み出しました。この長年にわたる帰国子女教育研究の蓄積と発展が、後に両校を統合し、新たに国際的な視点を持つ教育を推進する附属国際中等教育学校が新設される礎となりました。
学校の歴史を物語る象徴として、校章と校歌があります。校章は、前身である東京第三師範学校から受け継がれたデザインで、日本の国花である菊の花を背景に「中」の文字が配されており、伝統と教育への熱意を表しています。
校歌は「緑陰深き」と題されています。この歌は1950年頃に、当時の国語科教諭であった山下政太郎氏が作詞を、音楽講師の笹谷栄一朗氏が作曲を手がけました。全3番から構成され、各番の結びが「ああ大泉その名ぞ母校 われら歌わん菊の葉のもとに」という力強いフレーズで統一されているのが特徴です。この「緑陰深き」は、創立30周年を迎えた1977年に正式な校歌として選定されました。なお、本校には他にも、創立10周年記念歌「秩父の山なみ」（1957年制作）や創立20周年記念歌「おおきいずみ」（1967年制作）が存在しており、これらの歌も学校の歴史の一部として同窓会ウェブサイトなどで歌詞を見ることができます。
卒業生や旧職員は「泉旺会（せんおうかい）」と称する同窓会組織を通じて交流を続けています。この会は、母校の思い出を共有し、会員相互の親睦を深める場となっています。
学校の歩みを振り返ると、以下のような主要な出来事がありました。
1947年4月: 学制改革に伴い、東京第三師範学校附属中学校として開校。
1949年5月31日: 新制大学東京学芸大学の発足により、東京学芸大学東京第三師範学校大泉附属中学校と改称。
1951年4月: 東京第三師範学校の廃止に伴い、東京学芸大学附属大泉中学校と改称。
1965年4月: 帰国子女教育学級を設置。
1966年4月: 東京学芸大学教育学部附属大泉中学校と改称。
1968年: 木造校舎から新校舎へ移転。
2004年4月: 東京学芸大学の国立大学法人化に伴い、東京学芸大学附属大泉中学校と改称（「教育学部附属」が外れる）。
2007年4月: 附属国際中等教育学校の開校に伴い、中学校としての生徒募集を停止。
2009年3月31日: 最後に入学した第60期生の卒業をもって閉校。62年間の歴史に幕を下ろしました。
2007年4月、隣接する附属高等学校大泉校舎との段階的な統合という形で東京学芸大学附属国際中等教育学校が開校しました。これに伴い、附属大泉中学校は新規の生徒受け入れを停止し、在校生が卒業するのを待って、2009年3月末日をもって閉校しました。その教育実践、特に帰国子女教育研究で培われた知見や経験は、後継校である附属国際中等教育学校にしっかりと引き継がれ、新たな教育展開へと繋がっています。
各界で活躍する多くの人材を輩出しました。以下はその一部です。（五十音順）
一戸 恵梨子
伊藤 雅俊
井上 麻美子
入山 章栄
植村 なおみ
尾形 聡彦
菅野 志桜里
小美野 広行
坂井 素思
佐藤 オオキ
染田屋 茂
檀 ふみ
鶴田 知佳子
鳥谷 規
成井 豊
平井 理央
マッスル北村
望月 衣塑子
山口 勝業
山下 泰子
吉村 作治
東京都中学校の廃校一覧
東京学芸大学附属国際中等教育学校
歴史
本校の起源は、第二次世界大戦後の学制改革に伴い1947年4月に設立された「東京第三師範学校附属中学校」に遡ります。その後、新制大学である東京学芸大学の発足や東京第三師範学校の廃止など、時代の変化に応じて学校名も変遷しました。1949年5月31日には「東京学芸大学東京第三師範学校大泉附属中学校」となり、1951年4月には東京第三師範学校の廃止を受けて「東京学芸大学附属大泉中学校」へと改称されました。さらに、2004年4月には東京学芸大学が国立大学法人化されたことに伴い、校名から「教育学部附属」の文字が外れ、「東京学芸大学附属大泉中学校」としてその歴史の最終盤を迎えました。
特色ある教育実践
東京学芸大学附属大泉中学校の最も重要な特色の一つは、帰国子女教育研究の拠点としての役割でした。1965年4月には早くも帰国子女教育学級が設置され、以来、併設されていた附属高等学校大泉校舎と共に、この分野における先駆的かつ継続的な研究と実践を積み重ねてきました。海外での生活経験を持つ生徒たちの教育ニーズに応えるためのカリキュラム開発や指導法の研究は、国立大学附属学校としての重要な使命であり、多くの成果を生み出しました。この長年にわたる帰国子女教育研究の蓄積と発展が、後に両校を統合し、新たに国際的な視点を持つ教育を推進する附属国際中等教育学校が新設される礎となりました。
学校の象徴
学校の歴史を物語る象徴として、校章と校歌があります。校章は、前身である東京第三師範学校から受け継がれたデザインで、日本の国花である菊の花を背景に「中」の文字が配されており、伝統と教育への熱意を表しています。
校歌は「緑陰深き」と題されています。この歌は1950年頃に、当時の国語科教諭であった山下政太郎氏が作詞を、音楽講師の笹谷栄一朗氏が作曲を手がけました。全3番から構成され、各番の結びが「ああ大泉その名ぞ母校 われら歌わん菊の葉のもとに」という力強いフレーズで統一されているのが特徴です。この「緑陰深き」は、創立30周年を迎えた1977年に正式な校歌として選定されました。なお、本校には他にも、創立10周年記念歌「秩父の山なみ」（1957年制作）や創立20周年記念歌「おおきいずみ」（1967年制作）が存在しており、これらの歌も学校の歴史の一部として同窓会ウェブサイトなどで歌詞を見ることができます。
同窓会
卒業生や旧職員は「泉旺会（せんおうかい）」と称する同窓会組織を通じて交流を続けています。この会は、母校の思い出を共有し、会員相互の親睦を深める場となっています。
沿革の主要な出来事
学校の歩みを振り返ると、以下のような主要な出来事がありました。
1947年4月: 学制改革に伴い、東京第三師範学校附属中学校として開校。
1949年5月31日: 新制大学東京学芸大学の発足により、東京学芸大学東京第三師範学校大泉附属中学校と改称。
1951年4月: 東京第三師範学校の廃止に伴い、東京学芸大学附属大泉中学校と改称。
1965年4月: 帰国子女教育学級を設置。
1966年4月: 東京学芸大学教育学部附属大泉中学校と改称。
1968年: 木造校舎から新校舎へ移転。
2004年4月: 東京学芸大学の国立大学法人化に伴い、東京学芸大学附属大泉中学校と改称（「教育学部附属」が外れる）。
2007年4月: 附属国際中等教育学校の開校に伴い、中学校としての生徒募集を停止。
2009年3月31日: 最後に入学した第60期生の卒業をもって閉校。62年間の歴史に幕を下ろしました。
閉校と継承
2007年4月、隣接する附属高等学校大泉校舎との段階的な統合という形で東京学芸大学附属国際中等教育学校が開校しました。これに伴い、附属大泉中学校は新規の生徒受け入れを停止し、在校生が卒業するのを待って、2009年3月末日をもって閉校しました。その教育実践、特に帰国子女教育研究で培われた知見や経験は、後継校である附属国際中等教育学校にしっかりと引き継がれ、新たな教育展開へと繋がっています。
著名な出身者
各界で活躍する多くの人材を輩出しました。以下はその一部です。（五十音順）
一戸 恵梨子
伊藤 雅俊
井上 麻美子
入山 章栄
植村 なおみ
尾形 聡彦
菅野 志桜里
小美野 広行
坂井 素思
佐藤 オオキ
染田屋 茂
檀 ふみ
鶴田 知佳子
鳥谷 規
成井 豊
平井 理央
マッスル北村
望月 衣塑子
山口 勝業
山下 泰子
吉村 作治
関連項目
東京都中学校の廃校一覧
東京学芸大学附属国際中等教育学校
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