東京工業大学化学生命科学研究所

東京工業大学化学生命科学研究所の概要

東京工業大学化学生命科学研究所は、東京工業大学に設置された附置研究所であり、分子科学やその周辺の化学、生命科学に関する研究を行っています。この研究所の主な目的は、新たな性質や技術を創出することにあります。この研究所は東京工業大学の科学技術創成研究院に所属し、2009年からは文部科学省の共同研究拠点ネットワークの一部としても活動しています。

歴史と経緯

この研究所の前身は、1939年に設立された資源化学研究所です。設立は、当時の東京工業大学に寄付を行った教授の功績によるものです。1944年には燃料科学研究所が設立され、その後1954年に資源化学研究所に統合されました。1977年に長津田キャンパスに移転し、1990年には生命理工学部が設置されたことで、生命科学領域に対する研究活動が強化されました。2016年には改組が行われ、現在の名称に変更されました。この改組によって、研究所は科学技術創成研究院の重要な一部として新たなスタートを切り、新しい研究分野の開拓や人類社会の問題解決に貢献することを目指しています。

研究領域

現在、東京工業大学化学生命科学研究所は、以下の4つの主要な研究領域に分けられています:

• - 分子創成化学: 新しい分子や材料の創成に関わる研究を行います。
• - 分子組織化学: 分子の組織化とその機能に関する研究に焦点を当てます。
• - 分子機能化学: 分子の特性や機能を解析し、応用可能な技術を開発します。
• - 分子生命化学: 生命科学の観点から分子レベルでの研究を進めます。

これらの研究は、物質、資源、エネルギー、医療、生命科学といった多様な領域に関連しており、幅広い範囲での研究活動が行われています。

共同研究活動

2009年6月以降、東京工業大学化学生命科学研究所は、東北大学多元物質科学研究所、北海道大学電子科学研究所、大阪大学産業科学研究所、九州大学先導物質化学研究所とのアライアンスを形成し、「物質・デバイス領域共同研究拠点」として認定されています。この共同研究拠点では、分子組織化学に特化して、さまざまな分子組織体や生体材料、さらには触媒や機能物質に関する研究を進めています。「環境エネルギー物質・デバイス・プロセスプロジェクトグループ」として活発な研究を行い、他の研究所との協力を通じて、新たな研究テーマを開拓しています。

教育活動

東京工業大学では、2016年度以降、学部と大学院が統合された「学院」制度のもと、化学生命科学研究所の教員が教育を担当しています。具体的には、物質理工学院の化学系応用化学コースやエネルギーコースなど、多様なコースを通じて学生を指導しています。大学院の入試も関係するコースに準じて行われ、教育と研究の連携が密接に進められています。

結論

東京工業大学化学生命科学研究所は、化学と生命科学の融合による革新的な研究を推進し、未来の科学技術の発展に寄与しています。研究者、学生、業界との連携を強化し、グローバルな科学コミュニティに貢献することを目指しています。

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