東京都デジタルサービス局

東京都デジタルサービス局は、都におけるデジタル化戦略の中核を担う組織として設立されました。2021年（令和3年）4月1日、東京都組織条例（昭和35年東京都条例第66号）に基づき設置されたこの部署は、それまで都庁内の各局に分散していた情報システム関連部門を集約・再編統合することで誕生しました。これは、急速に進むデジタル社会に対応し、都政全体のデジタル変革を加速させるための重要な一歩でした。

主な職務

東京都デジタルサービス局の主な職務は、情報通信技術（ICT）を最大限に活用し、都の行政事務全般を総合的に推進することにあります。具体的には、都民サービスの向上、行政手続きのオンライン化、都政の情報システムの効率化・高度化などを通じて、より利便性が高く、透明性の高い都政の実現を目指しています。

組織構成

2025年4月1日現在の東京都デジタルサービス局の組織体制は以下の通りです。

総務部
総務課
デジタル人材戦略課
企画計理課
情報セキュリティ課
デジタル戦略部
デジタル戦略課
デジタル企画調整課
デジタル改革課
DX協働事業部
DX協働事業課
デジタル手続推進課
区市町村DX協働課
デジタルサービス推進部
デジタルサービス推進課
つながる東京推進課
デジタル基盤部
デジタル基盤課
* デジタル基盤運用課

この組織構造は、総務機能に加え、デジタル戦略の企画立案、各分野でのDX推進、都民向けデジタルサービスの提供、そしてそれを支える情報基盤の整備・運用といった、デジタル行政推進に必要な機能を網羅的にカバーしています。

職員による不祥事

東京都デジタルサービス局は、都政のデジタル化を推進する重要な役割を担う一方で、職員の不祥事も発生しています。特筆すべき事例として、2025年4月16日午前8時から9時頃にかけて、同局のデジタル戦略担当課長が、通勤途中の都営地下鉄大江戸線車内（春日駅から飯田橋駅間の区間）において、女性のスカート内をスマートフォンで盗撮しようとした疑いで、警視庁に逮捕されるという事案が発生しました。この職員は当初、容疑を否認していたと報じられていましたが、その後の捜査で押収されたスマートフォンから盗撮されたとみられる動画が発見されたことから、捜査当局の調べに対し容疑を認めるに至ったと伝えられています。この事態を受け、東京都の担当者は各種メディアの取材に対し、「事実関係を確認している段階です」「職員が逮捕された事実は把握していますが、詳細については現在確認を進めています」といったコメントを発表しました。東京都としても公式に「事実関係を確認中であり、必要な調査を進めていく」という姿勢を示しています。

この件に先行して、わずか4日前の4月12日にも、東京都都市整備局の課長職にある職員が、JR京浜東北線の車内で女性の太ももなどを盗撮したとして逮捕されており、東京都職員による公務外での不祥事が相次いで発生している状況です。これらの事案は、都民の信頼を損なうものであり、組織全体の綱紀粛正および服務規律の徹底が改めて求められています。

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