東京都立桜修館中等教育学校

東京都立桜修館中等教育学校

東京都目黒区八雲に位置する東京都立桜修館中等教育学校は、1929年に東京府立高等学校として創立された歴史ある学校です。その後、東京都立大学附属高等学校を経て、2006年に中等教育学校として改編されました。

教育理念と校風

創立以来受け継がれる自由と正義を重んじる校風は、初代校長である川田正澂氏の「英国イートン校の教育に倣い、格調高い人物養成」という理念に根ざしています。現在も「真理の探究」を校訓に、論理的思考力、広い視野、強い意志を育む教育を実践しています。これは、高い知性、社会貢献への意識、そして困難に立ち向かう精神力の涵養を目指していることを示しています。

教育内容

6年間の一貫教育課程では、前期課程（1～3年）と後期課程（4～6年）に分かれ、50分×6時間授業が行われます。大学進学を重視したカリキュラムは、土曜日や長期休業中の補習・講習も充実しており、生徒の学力向上を強力にサポートしています。英語教育には特に力を入れており、英語教育推進校に指定され、ICTを活用したオンライン英会話なども取り入れています。後期課程では、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語など、第二外国語の選択も可能です。「留学特講」も用意され、海外大学進学を目指す生徒を支援しています。

論理的思考力と表現力の育成にも注力しており、「国語で論理を学ぶ」「数学で論理を学ぶ」といった独自科目を設置。5年生では、探究学習の集大成として研究論文の作成にも取り組みます。

学校生活

校章、校旗、校歌は、府立高等学校時代から受け継がれたものです。校章は桜と旭日を組み合わせたデザインです。校歌は昭和10年に発表され、作詞は地質学者である蔵田延男氏、作曲は府立高等学校教官の實吉捷郎氏によるものです。

校則は「学校生活のきまり」と呼び、特に後期課程では生徒の自主性を重んじる校風を反映しています。制服は深緑色のブレザーで、男子はスラックス、女子はスカートまたはスラックスを選択できます。前期課程と後期課程でネクタイ・リボンの色が異なります。

行事

三大行事として知られるクラスマッチ（体育祭）、記念祭（学園祭）、合唱コンクールは、旧制府立高等学校から続く伝統行事です。それぞれの行事を生徒が主体的に運営する行事幹部組織が存在します。

部活動

文化部と運動部合わせて多くの部活動があり、生徒の多様な興味関心に答えています。

進路

卒業生の進路は、大学進学が8割以上を占めており、国公立大学への進学率も高い水準を保っています。

国際交流

ニュージーランドのワイヌイオマタハイスクールと姉妹校提携を結び、生徒間の交流プログラムを実施しています。

まとめ

東京都立桜修館中等教育学校は、長い歴史と伝統を誇り、高い学力と豊かな人間性を兼ね備えた人材育成に尽力する学校です。自由と自治の精神を大切にしつつ、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育環境を提供しています。

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