東北地理学会

東北地理学会について

東北地理学会（とうほくちりがっかい）は、主に東北地方の地理学者で構成される学術団体であり、地理学の研究とその発展を目的としています。この学会は1947年8月1日に設立され、以来、地域に根ざした研究から全国規模の学会へと成長しています。

概要

現在、会員数は約600名であり、会長、幹事長、編集委員長、会計監査、評議員などからなる役員が運営にあたっています。役員の任期は2年であり、役員会では学会の運営方針や重要案件を審議します。事務所は宮城県仙台市に位置し、東北大学大学院理学研究科の地理学教室内に本部があります。

学会は地理学に関する研究を推進し、会誌や他の出版物の発行、地理に関連する資料の収集・保管、研究成果に基づく提言など、幅広い活動を行っています。また、学術大会や講演会を開催し、他の地理学関係機関・団体と連携を図りつつ、学問の発展に寄与しています。

歴史

東北地理学会の起源は、戦前に田中館秀三によって組織された地理学者グループにさかのぼりますが、現在の学会は続いていないため直接の関係はありません。設立当初の29人の発起人が集まり、初の総会を経てスタートしました。最初は例会形式の巡検が中心でしたが、時間と共に「東北地理」の発行や季節ごとの大規模な学会へと変化していきます。初代会長は高橋純一が担い、その後も多くの有名地理学者が会長を歴任しています。

季刊地理学

東北地理学会が発行する会誌「季刊地理学」は、1992年に前身の「東北地理」から改名されました。この会誌では、人文地理学や自然地理学を含めた多岐にわたる論文が掲載され、情報共享の場として機能しています。会員に限られる投稿条件の下、地理学関連の最新研究成果が紹介されるため、会員の研究活動を支える重要な役割を果たしています。

研究奨励と学術大会

2007年には、長谷川典夫先生の名を冠した「東北理学会研究奨励賞」が創設され、若手研究者を対象に優秀な地理学成果に対する表彰が行われています。受賞対象者は35歳以下または入会5年以内である必要があり、これによって地域の未来を担う若手を支援するシステムが確立されています。

学術大会は、春と秋にそれぞれ開催され、定例総会とともに研究発表などが行われます。発表形式は口頭発表とポスター発表があり、参加者はその成果を広く公開できる機会を得ます。全国的に様々な地理的テーマについての研究が発表され、参加者同士の知見を深める場となっています。

まとめ

東北地理学会は、設立以来70年以上にわたり、地域だけでなく全国規模で地理学の発展に貢献し続けています。会員同士の交流を促進しながら、地理学研究を深化させるための活動を積極的に行っており、今後もその成果に注目が集まることでしょう。地理学の領域で新たな発見を求める情熱は、これからも多くの研究者によって受け継がれていくことでしょう。

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