東家一太郎

東家 一太郎について

基本情報
東家一太郎（あずまや いちたろう）は、1978年10月8日に生まれた日本の浪曲師です。彼は東京都新宿区百人町出身で、本名は上林 薫です。浪曲の技術を磨き、現在は一般社団法人日本浪曲協会の理事を務めています。彼の相三味線（曲師）は、妻の東家美です。

来歴

彼は早稲田大学の第一文学部で日本文学を専修し、卒業後の2007年7月、2代目東家浦太郎に入門しました。浦太郎初の男弟子として「一太郎」と命名され、2008年3月には島村会館で開かれた「東家浦太郎の会」で初めての舞台を踏みました。2013年2月には文化庁主催の「第2回集まれ！次世代の表現者たち 選抜公演」にも選抜されて出演しました。

同年6月には浅草木馬亭で名披露目を行い、翌日に妻である美と結婚しました。2018年には文化庁芸術祭の大衆芸能部門で新人賞を受賞し、浪曲の世界での地位を確立しています。彼は澤勇人や玉川太福、東家孝太郎と共に「浪曲チームHAIDAKO」を結成し、毎年恒例の公演を行うなど、活動を広げています。

演目

一太郎は、師匠から受け継いだ古典演目に加え、自らの創作による新作も数多く演じています。彼の演目には以下のようなものがあります：

【古典演目】

• - 忠臣蔵赤穂義士伝

『弥作の鎌腹』『安兵衛道場破り』『安兵衛高田馬場駆け付け』など

• - 野狐三次の連続読み

『観音堂の捨て子』『木ッ端売り』『大井川の義侠』など

• - 夕立勘五郎の連続読み

『さんばら辰（上）』『越後上り』『輪島千代蔵』など

• - 江戸の舞台話

『狸の恩返し』『神田松』など

• - 歴史物

『五稜郭始末記』『光圀青春暴走曲』など

【新作演目】

• - 案内浪曲

『一太郎の浅草案内』『横浜案内』など

• - シートン動物記

『オオカミ王ロボ』など

• - 七不思議浪曲

『江戸の都市伝説　本所七不思議』など

賞歴・出演

彼は2018年に第73回文化庁芸術祭新人賞を受賞しており、浪曲師としての評価を高めています。また、NHK総合の「ファミリーヒストリー」や、フジテレビの「ONE PIECE」では役者としても出演しています。
さらに、2021年には東京力車のミュージックビデオにも参加しています。

弟子と現在の活動

現在、一太郎は弟子の東家一陽を持ち、伝統を継承しながら新しい試みにも挑戦しています。彼の公式ウェブサイトやYouTubeチャンネルでは、浪曲の魅力を広める活動を行っています。

このように、東家一太郎は伝統的な浪曲の世界に新たな風を吹き込む存在として、今後の活躍が期待されています。

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