東山本町

東山本町の概要

東山本町（ひがしやまもとちょう）は、大阪府八尾市に位置する地域で、行政区画としては東山本町一丁目から九丁目まであります。このエリアは、かつて大字万願寺と呼ばれていた地域であり、東山本町の他にも現在の東山本新町のほぼ全域（8丁目と9丁目を除く）がかつての大字万願寺に含まれます。

歴史的背景

東山本町の地名には深い歴史があり、江戸時代には元々満願寺という寺が存在していたとされています。この寺は恩智川の東岸、現在の東山本町8丁目付近にあったとされますが、戦乱や恩智川の氾濫によって廃寺となりました。文献には『河内志』に記載されているのみで、その後、集落の中心が恩智川の西岸に移動し、住吉大社からの分霊を祀る住吉神社が現在の2丁目に設立されたのがこの地域の神社起源です。

江戸時代には、満願寺のエリアは幕府の天領となり、旗本の大窪加賀守に支配されていました。18世紀初頭、大和川が変更され、その跡地が新田として開発される中で村名が萬願寺へと変わりました。19世紀になると、式部村が上之島村から分村して現在の式部宮御野懸主神社を設立しました。この時期に旧万願寺地域の範囲が形成され、地域は主に四つの惣村（万願寺本村、新家、御領、式部）に分かれて発展しました。

1889年4月1日、市町村制の施行により中高安村大字万願寺と改称され、その後も高安村、八尾市と進化を遂げ、現在は東山本町とその新町として名を馳せています。

地理

この地域は八尾市の中心部に位置し、近鉄河内山本駅の東側、恩智川に挟まれたエリアに旧万願寺集落が広がっています。周辺は市街地に変わっており、近鉄信貴線の北側には旧街道も通っています。地域内には住吉神社、八幡神社、式部御野懸主神社が点在し、地域の歴史を深めています。

恩智川が南北に流れており、高安山から流れる山畑川もこの地域を潤しています。旧大字万願寺の南側は、現住所の東山本新町に該当し、かつては田畑が広がっていましたが、現在は住宅地域に変貌しました。

世帯数と人口

2020年（令和2年）3月31日時点での八尾市の発表によると、世帯数や人口の推移が示されており、地域の成長を物語っています。特に、近年の開発や住環境の向上に伴い、世帯数は増加傾向にあります。

学区

地域内の小学校と中学校への学区は、2020年5月時点で定められており、住民にとって教育環境も整備されています。

地域内の施設・旧跡

地域には多くの神社や寺院が存在し、それぞれが歴史を物語ります。たとえば、住吉神社や八幡神社は地域の人々に親しまれ、信仰の中心となっています。さらに、住宅や施設が立ち並ぶ中に、文化的な名所も点在しています。地域内で開催される祭りも、昔からの伝統を守りつつ、新しい形で地域住民によって継承されています。

ふとん太鼓祭り

この地区の伝統行事であるふとん太鼓祭りは、夏季に地域を練り歩くもので、住吉神社に奉納されています。歴史的には、住吉神社創建時に神輿が使用されていたことから始まったとされています。中世から近世にかけて、村の発展と共に複数の神社と連携した祭りへと進化し、1941年には青年団により運営が引き継がれました。現在、この祭りは毎年7月の最終土日に行われ、地域の人々の協力によって続けられています。

おわりに

東山本町は、長い歴史を持ちつつ、近代的な発展を遂げている地域です。古き良き伝統と新しい街づくりが共存しており、今後の発展が期待される場所です。

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