東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦

東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦（とうかい・ほくりく・あいち・さんれんめいおうざけっていせん）は、毎年秋季（主に10月または11月）に開催される大学野球の大会です。この大会は、東海地方と北陸地方に属する三つの大学野球連盟、すなわち愛知大学野球連盟、東海地区大学野球連盟、北陸大学野球連盟の秋季リーグ戦を勝ち抜いたチームが一堂に会し、この地域の統一王座を決定するものです。そして、本大会の優勝校には、大学野球の全国大会である明治神宮野球大会への出場権が与えられます。

創設の背景と歴史

この大会が創設された背景には、明治神宮野球大会における東海・北陸地域の代表枠の見直しがあります。1970年代初頭から2004年までの期間、この地域からの神宮大会出場枠は様々に変動しました。例えば、一時期は愛知連盟と中部地区（東海・北陸の勝者）からそれぞれ代表が出る形式であったり、また別の時期には両地区を合わせた「中京地区」として一つの枠が設けられたりしました。1979年から2004年にかけては、愛知連盟から1校、そして西暦の奇数年には中部地区（後に東海・北陸と改称）から追加でもう1校が出場するという形式が長く続きました。

しかし、2005年に明治神宮野球大会の出場枠全体が再編されたことに伴い、東海・北陸の三連盟全体で一つの代表枠を争うことになりました。これを受け、新たな代表選出大会として「北陸・東海地区三連盟王座決定戦」が同年秋に産声を上げました。大会名称はその後、2006年に「中部地区大学野球王座決定戦」、2007年に「愛知・東海・北陸三連盟王座決定戦」と変更され、2011年からは現在の「東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦」という名称で開催されています。

大会方式

大会方式は、創設以来何度か変更されています。神宮大会への出場権をかけた重要な戦いであるため、公平性を保ちつつ、地域の実情に合わせた形式が採用されてきました。

現在の方式（2018年以降）

現在採用されている方式では、4チームによるトーナメント形式で行われます。出場権を得るのは、愛知大学野球連盟、北陸大学野球連盟、そして東海地区野球連盟のそれぞれの秋季リーグ戦で優勝したチームに加え、その年の大会開催地区に属する連盟の秋季リーグ戦2位チームです。これにより、優勝チームに加え、開催地の2位チームにもチャンスが与えられています。

過去の方式（2006年-2017年）

この期間は、6チームが出場するトーナメント方式でした。出場校は、愛知大学野球連盟、東海地区大学野球連盟、北陸大学野球連盟の秋季リーグ戦における上位2チームです。特徴的なのはシード制で、前年度の決勝戦に進出した2チームが所属する連盟はシード権を獲得し、準決勝からの出場となりました。残りの4チームは1回戦を戦い、勝ち上がった2チームがシード校と準決勝で対戦する形式でした。この期間の試合規定も特徴的で、延長戦は12回まで通常ルールで、13回以降はタイブレーク方式が採用されました（13回は打順選択制、14回以降は継続打順、1アウト満塁設定）。ただし、決勝戦に限ってはタイブレークは適用されず、18回まで通常ルールで行われ、決着がつかない場合は引き分け再試合となりました。また、点差によるコールドゲームは設けられていませんでした。

過去の方式（2005年）

大会創設初年度の2005年は、3チームによるトーナメントでした。出場したのは、愛知大学野球連盟、東海地区大学野球連盟、北陸大学野球連盟の秋季リーグ戦で優勝した各校です。この年もシード制が導入されており、愛知大学野球連盟の優勝校がシードとして決勝戦から出場しました。1回戦で東海地区大学野球連盟と北陸大学野球連盟の優勝校が対戦し、その勝者が愛知大学野球連盟の優勝校と決勝で戦い、神宮大会出場権を争いました。

主な記録

本大会における歴代の優勝記録を見ると、愛知大学野球連盟所属校の優位が見られます。

優勝回数

大学別
愛知学院大学が6回、中部学院大学が5回と、複数の優勝を経験している大学があります。その他、名城大学が3回、中京大学、三重中京大学、愛知大学、金沢学院大学がそれぞれ1回ずつ優勝しています。
加盟リーグ別
愛知大学野球連盟所属校が圧倒的に強く、これまでに11回の優勝を飾っています。次いで東海地区大学野球連盟所属校が6回、北陸大学野球連盟所属校が1回優勝しています。

東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦