東芝土曜劇場

東芝土曜劇場とは

『東芝土曜劇場』は、1959年3月7日から1964年4月11日まで、フジテレビと一部系列局で毎週土曜日の20:00 - 21:00（1963年10月12日以降は20:56まで）に放送されていたテレビドラマ枠です。この枠は、単発のドラマを中心に構成されていましたが、時には連続ドラマも放送され、視聴者を楽しませました。

番組の特徴

初期には、当時フジテレビ社員であった五社英雄が演出を手掛けた作品が数多く放送されました。また、フジテレビだけでなく、関西テレビ、東海テレビ、九州朝日放送も制作に参加しており、地域色豊かな作品も提供されました。オープニングキャッチには、ラジオ東京テレビ（現：TBSテレビ）の「東芝日曜劇場」と同様に、『マツダランプの歌』から『光る東芝の歌』が使用されていました。このオープニングは、番組の象徴として多くの視聴者に親しまれました。

歴史

フジテレビが開局して間もない時期に放送を開始した『東芝土曜劇場』は、1964年4月11日放送の『孤独な扇』をもって、5年2か月の歴史に幕を閉じました。この期間中、数多くの名作ドラマが放送され、当時のテレビドラマ界に大きな足跡を残しました。

主な放送作品

以下に、放送された主な作品の一部を年代順に紹介します。

1959年

「左の腕」
「驟雨」
「銀座裏午前二時」
「木遣り時雨」
「草を刈る娘」
「仮面」
「雨夜」
「ちゃんこ横綱」
「早百合と沙弥昭」
「耳飾り」
「失敗」
「薔薇ものがたり」
「旅びと」
「有頂天時代」
「一生に一度」
「姉妹」
「三度び出逢った女」
「百足ちがい」
「太鼓」
「投影」
「おしくらまんじゅう」
「噴水」
「私は死んでいる」
「さしみ庖丁」（関西テレビ制作）
「濡れた髪の女」
「幽霊に手錠はかけられない」
「ある特ダネ」
「誤算」
「おもかげ」
「二夜の女」
「小鳥たちはまた唄う」
「あきのひとならば」（関西テレビ制作）
「卓上ピアノ」（東海テレビ制作）
「二人の胸にバラを」
「けだものの詩」
「深い沼」
「地方記者」（東海テレビ制作）
「だけどお酒はやめられない」
「忠臣蔵秘聞 小坂峠の待伏せ」
「やせ犬」
「雪夜の客」

1960年

「真冬の夜の夢」
「悪魔の掌の上で」
「高原の銃声」
「炎」
「黒い木の葉」
「三人目の椅子」
「朱の奇跡」（東海テレビ制作）
「百十一万分の一」
「再起」
「殺意の影」
「護送」（関西テレビ制作）
「死の花言葉」
「トランペット刑事」
「比留女の恋」
「二人の葉子」
「いつもけものが通る道」（東海テレビ制作）
「般若」
「町奉行日記」
「ろくでなし」
「つくられた真実」（東海テレビ制作）
「散歩する霊柩車」
「空が蒼いと人が死ぬ」
「火の疑惑」
「盲目の奇跡」（東海テレビ制作）
「赤いすずらん」
「虫けらざむらい」
「第三の男」
「死刑執行人」
「牙」（東海テレビ制作）
「追跡」
「赤い月」
「墓場はバラ色」
「透明な暗殺」
「幽霊大いになやむ」
「追われる」
「卑怯者」
「若い刑事」
「生と死の間」
「むしけら」
「殺される男」
「拳銃に賭ける」
「陥穽」
「虫と宝石」
「未完の遺書」
「失われた特別休暇」
「挽歌の季節」
「人形の眼」
「黒と白の罠」
「教祖と泥棒」
「悪人の眺め」
「育てる」

1961年

「駄目なのよ御免あそばせ」
「そこから歩くのだ」
「蜘蛛は夕方巣を作る」
「目撃者」（関西テレビ制作）
「四十九日」
「いくじなし」
「愛の疑惑」
「消えたバス」
「夜に聞く」
「華やかなる挽歌」
「報酬のすべて」（関西テレビ制作）
「絢爛たる喪服」
「消えた設計図」
「濁流」
「曲った時間」（関西テレビ制作）
「壁をへだてた目撃者」
「雨の夜の幻惑」
「密航者」
「激しい流れ」（東海テレビ制作）
「渇いた牙」
「奇妙な夫婦」（関西テレビ制作）
「人狩り」
「嗤う女」
「犯罪方程式」（関西テレビ制作）
「期待と名づける」（東海テレビ制作）
「独身者の妻」
「そこに穴が」
「黒い穽」
「二人の客」（関西テレビ制作）
「配達された疑惑」
「ゴー・ストップ」
「ねばったやつら」
「殺意の代償」（関西テレビ制作）
「銃口」（東海テレビ制作）
「濃霧」
「宿家書房の終焉」
「自白」（関西テレビ制作）
「嵐の夜の真実」
「破戒裁判」
「報酬は一割」
「賭の季節」
「愛の不安」（関西テレビ制作）
「俺も殺せ」
「故買屋やないで」
「裏側の絵」
「風前の灯」（関西テレビ制作）
「煮えた欲情」
「危険な童話」（九州朝日放送制作）
「塵芥」（関西テレビ制作）
「今日では遅すぎた」
「三人の女」

1962年

「肩代り屋」
「見ていない男たち」
「検事の新妻」（関西テレビ制作）
「石の林」（東海テレビ制作）
「黄色い汗」
「バラ園の共犯者」
「水」（関西テレビ制作）
「さようなら」
「虚報」
「雪山に来た男」
「古寺炎上」（関西テレビ制作）
「第三の被害者」
「つよいやつ」（九州朝日放送制作）
「未亡記事」
「葬うには死体がいる」
「白い復讐」（関西テレビ制作）
「仲のいい死体」（東海テレビ制作）
「つまづいた鐵道様」
「娑婆に脱帽」
「だにとダイヤモンド」
「死んだ男」（東海テレビ制作）
「新東京地図」
「復讐計画完了」
「五人の乗客」（東海テレビ制作）
「特ダネ」
「殺人専科」
「われら青春」（1962年7月7日 - 1963年4月27日）

1963年

「このデッカイ夢」（1963年5月4日 - 9月28日）
「僕たちゃ天使なんか信じない」
「狂った歯車」
「劇場中継 泥靴ホテル」
「みんなが見ている」
「0のアングル」（1963年11月2日 - 1964年1月25日）

1964年

「拾い育て失う」
「日曜ごとの小さな手」
「あざやかな手」
「ふきだまり野郎」
「ありったけの青春」
「十八年目の召集」
「彼岸花」
「海のいたずら」
「今日は、区民税です」
「孤独な扇」

ネット局

『東芝土曜劇場』は、以下の放送局でネットされていました。

フジテレビ
東海テレビ
関西テレビ
九州朝日放送
* その他一部系列局

関連事項

『東芝日曜劇場』は、本番組と同様に東芝一社提供でTBS系列で放送されていたテレビドラマ枠です。

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