松井康真

松井 康真（まつい やすまさ）

松井康真は1963年3月13日生まれの日本のフリーアナウンサーであり、ジャーナリストとしても広く知られています。元々はテレビ朝日報道局の記者・アナウンサーとして活躍していました。彼の出身地は富山県南砺市で、個性的な経歴と深い専門性を持つ彼は、学問の道から放送の世界に飛び込んだ珍しい例の一人です。

学歴とキャリアの始まり

松井は富山県立高岡高等学校を卒業後、東京工業大学の工学部化学工業科に進学しました。大学3年生の頃、アナウンサーを目指すことを決意し、留年して恵比寿南の東京アナウンスアカデミーで1年間訓練を受けることとなりました。当時、工学の道からアナウンサーを志すのは珍しい選択であったため、周りからの困惑の声も多々あったと言います。しかし、彼は困難に打ち勝ち1986年にテレビ朝日に入社しました。

同期には木下智佳子、雪野智世、曽根かおるがいました。特に、アーチェリーの銀メダリストの山本博は親友であり、さらには元日本テレビのアナウンサー鷹西美佳と同級生といった面も持っています。

模型製作とその情熱

松井は熱心な模型愛好者であり、特にミリタリーモデルの収集と歴史研究で知られ、業界内での第一人者とされています。模型専門誌『月刊アーマーモデリング』では長期にわたり連載を持ち、また『タモリ倶楽部』ではプラモデルに関する企画にも参加しました。その活動の一環で、テレビ朝日のニュース番組などで使用される様々なモデルも製作しました。具体的には福島第一原発の模型をフルスクラッチで制作し、解説用模型としてトレーラーやはやぶさも用意しました。

模型製作のきっかけは、1990年代に厚木基地にF14戦闘機が配備される際の騒音問題から、自分でも作れるのではないかという思いから始まりました。彼はテレビ朝日から社長賞「第15回フリキリスト」をも受賞しました。また、2009年には俳優の石坂浩二の模型製作サークルの設立にも関与し、2010年には「田宮模型歴史研究室」のウェブサイトを立ち上げ、独学で模型の知識を広めました。これにより、10年間で100万アクセスを超える実績を得ました。

原発取材と進化

松井は2011年に原発問題について独自に勉強を始め、各地の原発を取材することに情熱を注ぎました。特に青森県での核燃料サイクルシステム取材中に東日本大震災に遭遇し、ニュースセンター経済部で原発担当デスクを務めながら、社会部気象庁担当にも昇進しました。報道局内で発足した原発班に臨時配属され、原発問題に関する深い見識を持つものとなりました。

フリーアナウンサーへ

2023年3月にテレビ朝日を定年退職後、再雇用の提案を受けるも「好きなことを伝えたい」という信念からフリーへ転身。富山県南砺市に個人事務所「OFFICE ユズキ」を設立し、地域創生への取り組みを始めました。また、模型メーカーのタミヤとの協議を進め、今後の模型関連の活動も視野に入れています。加えて、ホリプロと業務提携し、様々な分野での活動展開を目指しています。

現在と未来

2024年にはタミヤの模型史研究顧問に就任し、模型とジャーナリズムの界隈での影響力をさらに深めています。彼の活動は多岐にわたっており、アナウンサーとしての枠を超えて、創造的な資産を地域に還元していこうとしています。

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