松尾弌之

松尾弌之について

松尾弌之（まつお かずゆき）は、1941年11月20日に生まれた日本の著名なアメリカ歴史学者であり、著作家としても広く知られています。彼は上智大学の名誉教授を務め、長年にわたりアメリカの社会や文化についての研究を行ってきました。彼の代表作『民族から読みとくアメリカ』は、2000年にヨゼフ・ロゲンドルフ賞を受賞し、学術界において高く評価されています。

略歴

松尾氏は満洲国で生まれ、上智大学外国語学部を卒業した後、1964年から1965年にかけてNHKの教養部で番組制作者（ディレクター）としてのキャリアをスタートさせました。その後、1966年からはワシントンD.C.の国務省で文化交流担当として勤務し、1976年にはジョージタウン大学で歴史学の博士課程を修了し、アメリカ社会史における専門性を身につけました。

1976年から1984年まで上智大学外国語学部の助教授として教鞭をとり、その後1984年には教授に昇進しました。2007年には定年を迎えたものの、2012年まで非常勤講師として在籍し、教育の現場での貢献を続けました。また、1982年から1985年の間は外務省の専門調査員として、ワシントンD.C.の在米日本国大使館で政策に携わりました。

退職後の2007年には東京純心女子大学の副学長に就任し、2008年には同大学の学長に昇格し、2011年に退職するまでその職を全うしました。

著作

松尾氏の著作は多数に上り、以下のような重要な書籍が含まれています：

• - 『コーディネート・パワー 調整力の時代の新しいリーダーの条件』（1982年、徳間ブックス）
• - 『大統領の英語』（1987年、講談社現代新書）
• - 『アメリカの永久革命 共和党と民主党が生むダイナミズム』（2004年、勉誠出版）
• - 『列伝アメリカ史』（2017年、大修館書店）

彼の著書は、アメリカにおける民族や文化の多様性を探求し、それを背景にしたアメリカ社会の動態を分析している点で特に重要です。

また、松尾氏は共著や翻訳書も手掛けており、アメリカに関する様々なテーマを多角的に探求しています。例えば、彼は『アメリカ研究』（1984年、大修館書店）や『グローバル化する世界と文化の多元性』（2005年、ぎょうせい）などの執筆にも関与しており、アメリカの歴史や文化における専門家としての地位を確立しています。

結論

松尾弌之氏は、日本におけるアメリカの歴史研究の第一人者として、その知識と経験を多くの学生や研究者に伝え続けています。彼の研究は、アメリカ社会の複雑さを理解する上で重要な示唆を与えており、今なお教育界や学術界での影響力を持ち続けています。

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