松山市民会館

松山市民会館について

松山市民会館は愛媛県松山市の城山公園に位置する多目的ホールです。この施設は、公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団によって運営されており、さまざまな文化イベントやスポーツ活動が行われています。館内には、席数1,999を収容できる大ホール、700人収容の中ホール、200人の小ホールをはじめ、会議室や洋室、和室、練習室、リハーサル室など、設備が整っています。特に小ホールには能舞台が設けられており、伝統芸能の上演が可能です。かつては利用者のための食堂や売店も存在していましたが、現在はこれらの施設は提供されていません。

歴史

この会館の歴史は1963年に遡ります。当時、多くの市民からの要望を受けて、城山公園内にある日米文化センターを移転し、新たに松山市民会館が建設されることが決定しました。建設資金には厚生年金還元融資が活用され、総工費は最初の計画では約4億3千万円とされていました。1963年6月には着工する予定でしたが、計画地に生えていたクスノキやセンダンの移植について県からの要求があり、設計や場所の変更を余儀なくされました。このため、建設にかかる時間が長引いたほか、文化団体からの要望を受け、舞台のサイズや会議室の数を変更するなどの設計修正が行われた結果、総工費は約5億8千万円に増加しました。

1963年11月にようやく着工し、1965年6月に竣工を迎えました。工事には約1年半がかかり、最終的な総工費は約6億1千4百万円に達しました。同年の7月10日に落成式が行われ、その後の18日にはテープカットをもって開館を迎えました。

2013年には耐震化工事が実施され、約1年間の休館を経て、2014年4月に再び利用が可能となりました。この工事の影響で、例年行われていたコンサートやイベントの日程が変更されることもありました。

また、2015年にはJR松山駅の高架化事業に関連して、「車両基地跡地利用に関する基本構想」が策定され、今後の松山市民会館の機能を担う新しい施設の建設が計画されました。この新施設には、様々なイベントを開催できる「ホール」と屋内外の「広場」が併設される予定です。

2024年には、老朽化が進行する中で、施設の劣化状況を調査し、閉館の時期を見極める検討が行われることが明らかになりました。これにより、今後の松山市民会館がどのように変化していくのかが注目されています。

関連施設

松山市民会館の周辺には、愛媛県美術館や愛媛県立図書館、愛媛県県民文化会館、松山市総合コミュニティセンターなど、文化に触れ合える施設が多く存在します。これらの施設と連携し、地域の文化活動を一層活性化させることが期待されています。

もう一度検索