松栄俊三

松栄俊三について

松栄俊三（まつばえ しゅんぞう）は、1890年12月31日に生まれ、1983年1月28日に逝去した日本の実業家・政治家です。新潟県佐渡郡の相川町で町長や県議会議員を務め、佐渡汽船の社長・会長としても活躍しました。彼の人生と業績は、地域の発展に大きく寄与しました。

略歴

松栄は新潟県佐渡郡金丸村の舟崎家に生まれ、相川の有力な松栄家に婿入りしました。相川町の長者番付では、彼の養父である松栄治作が3位にランクインしており、裕福な家に育ちました。1915年に早稲田大学商学部を卒業後、1918年から相川町の町会議員を20年にわたって務めました。この期間中には2度郡会議員にも選出されています。その後、1923年に県議会議員に当選し、1935年までの間に相川町長としても活躍しました。

特に、町長としての任期中の1926年から1927年、さらに1928年からの約1年間には、佐渡鉱山の縮小問題に直面しながら町政を運営しました。当時は民政党に所属しており、佐渡郡内で重要な役職を務めました。

佐渡汽船での業績

松栄俊三は佐渡汽船の大株主として知られ、1942年から1955年まで社長を務め、その後1956年から1974年まで会長として航路の改善に尽力しました。彼は五百石積みの「松栄丸」を所有しており、東京や北海道との販路を開拓するなど、実業においても成功を収めました。

教育と文化への貢献

松栄は、温厚で誠実な人柄から戦前には佐渡郡教育会長として3期務め、地域の教育の発展に寄与しました。また、1927年には『相川町誌』を編纂、戦後には「良寛の母の碑」や「村田文三翁之像」を有志と共に建設するなど、文化事業にも積極的でした。彼は町長として在任中に、顕彰碑を建てることができなかったことを悔やむなど、深い思い入れを持って町を支えました。

家族と親族

松栄の家族には、長男の松栄和夫がいます。和夫は三菱鉱業で働き、彼の娘の和津は相川保健所長の山本成之助の息子と結婚しています。また、彼の二女・洋子はマルダイ味噌の社長・井桁朔次の息子と結婚しました。さらに、彼の実弟には代議士を務めた舟崎由之がおり、その孫には児童文学作家の舟崎克彦がいます。

まとめ

松栄俊三は、実業界や政治界での長いキャリアを持ち、多くの地域貢献や文化活動にも関与しました。彼の足跡は佐渡の歴史に深く刻まれており、地域の人々にとって偉大な指導者であり続けています。

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