松永泰行

松永 泰行（まつなが やすゆき）

松永泰行氏は1963年8月生まれの政治学者で、福岡県福岡市出身です。現在、東京外国語大学総合国際学研究院で教授を務めており、国際政治学や比較政治学の専門家として特にイランを中心とした西アジア地域研究に広く知られています。政治学の博士号をニューヨーク大学で取得し、長年にわたり国際的な視座からの研究を深めてきました。

学歴

松永氏の学問的な旅は1982年に始まりました。彼は久留米大学附設高校から1987年に東京大学文学部イスラム学専修課程を卒業します。その後、大学院に進むものの中途退学し、さらに1994年にはサウスカロライナ大学で修士号を取得。その後、2006年にニューヨーク大学で政治学の博士号を得ます。この多様な学歴は、彼の国際的な視点を形成する基盤となりました。

職歴

松永氏は1997年から1999年まで在イラン日本大使館で専門調査員として働いており、イランにおける自身の研究を進める貴重な経験を積みました。その後、日本大学国際関係学部講師、助教授を経て、2004年から2008年まで同志社大学で客員フェローとして活動しました。2009年からは東京外国語大学で准教授としての職務に着任し、2013年には教授となりました。

研究業績

松永氏は多くの重要な研究論文を発表しており、その中でも「『イラン危機』は誰にとってのどのような危機か」や「トランプ政権とイラン核合意の行方」など、イランの政治や国際問題に関する深い洞察を提供しています。特に、イランにおける制度的弾圧や革命後のナショナル・アイデンティティに関する研究は注目に値します。彼の著作は、イランや西アジアの政治情勢を理解する上で重要な資料とされています。

彼は「ホメイニー師以後のヴェラーヤテ・ファギーフ論の発展とそれを巡る論争」等、多様なテーマで研究しており、イスラーム政体や宗教と政治の複雑な関係についても考察を続けています。また、近年ではイランとアメリカの関係、特にバイデン政権下のイラン政策に関する研究も行っています。

その他の活動

学業に専念する一方で、松永氏は音楽にも情熱を注いでいました。大学生時代には軽音楽部で、ジャズ演奏をしていました。大学院を中退した後、数々のライブ演奏を行い、1991年には湾岸戦争直後に自主制作のCDもリリースしています。さらに、ニューヨーク留学中には現地のレストランでジャズ演奏を行うなど、文化活動にも広範囲に携わっています。

外部リンク

更なる情報は東京外国語大学の研究者ページで確認できます。「マニアックな」イラン・中東政治入門も他の学びのための良いリソースです。

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