松田岩男

松田 岩男（まつだ いわお）

松田岩男は、1920年1月22日に島根県浜田市に生まれ、1992年2月18日にその生涯を閉じた日本の著名な体育心理学者です。彼の研究は、スポーツ心理学の領域で大きな影響を与え、多くの学問的業績を残しました。

学歴と職歴

1945年に東京文理科大学の心理学科を卒業した後、松田は1947年に東京高等師範学校の助教授に就任しました。1950年には教授となり、その後も東京教育大学、筑波大学、上越教育大学で教授職を歴任しました。1985年には名誉教授として退官し、その後中京大学に移り学長としても活躍しました。また、彼は第14期および第15期の日本学術会議の会員でもあり、1985年には国際スポーツ心理学会から功労賞を受賞しています。

著作と業績

松田岩男は、多数の著書や共編著を通じて体育心理学の発展に寄与しました。彼の代表的な単著には、1966年に出版された『陸上競技の心理』や、1967年の『現代スポーツ心理学』、1979年の『現代保健体育学大系 4 体育心理学』などがあります。これらの著作は、スポーツ精神の理解と実践に大きく寄与しました。

また、彼は多くの共著書にも名を連ねており、1948年に発表された『體育の檢査と測定 特にスポーツの評價法』や、1961年の『幼児の遊びの体育的指導 固定施設による遊び』等が挙げられます。特に、1968年に発表された『現代トレーニングの科学』は、保健体育指導選書として多くの指導者に影響を与えました。

さらに、松田は翻訳にも力を入れており、1961年に翻訳したジョン・D.ローサーの『コーチの心理学』や、1970年に監訳したロバート・N.シンガーの『運動学習の心理学』は、スポーツ心理学の海外の知見を日本に紹介する上で重要な役割を果たしました。

影響と功績

彼の研究成果は、体育教育やスポーツ指導においての実践に直結し、心理的なアプローチの重要性を多くの指導者に認識させました。このように、松田岩男は日本の体育心理学の発展に寄与した重要な人物として広く知られています。彼の業績は、今日のスポーツ心理学の基礎を築くものであり、多くの後進に影響を与え続けています。

最後に

松田岩男の研究と著作は、体育心理学の領域のみならず、広くスポーツ科学全般における重要な資料となっています。彼の貢献は、今もなお多くの人々に影響を与えており、彼の名前は体育教育界において永遠に記憶されることでしょう。

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