松田聖子 夢で逢えたら

松田聖子のラジオ番組『夢で逢えたら』

松田聖子がパーソナリティとして活躍したラジオ番組『夢で逢えたら』は、1981年4月12日から1983年4月3日までの間、ニッポン放送を中心に放送されました。この番組は、ソニーの一社提供枠である『SONY Night Square』で展開され、聖子の魅力を存分に発揮する場となりました。

番組のスタート

『夢で逢えたら』は、松田聖子がニッポン放送での初レギュラー番組である『ザ・パンチ・パンチ・パンチ』のパンチガール（パーソナリティ）を卒業した約3か月後に始まりました。初回の収録は1981年3月31日に行われ、制作チーフの宮本幸一氏は、その当時聖子が番組の内容に頭を悩ませていたと語っています。この番組は当初、「夢見る少女」というテーマを掲げてスタートしました。

独自のキャラクターとコーナー

番組内には、オリジナルキャラクターのロボット「ロボスケ」が登場し、リスナーから集めた名前で呼ばれるようになりました。ロボスケは、リスナーからのはがきを読んだり、時には少し大胆な質問を投げかけたりしながら、聖子との軽快なトークを繰り広げました。これにより、番組は聖子の魅力を引き立てる一助となりました。

特に人気を集めたのは「ショート・ショート・カプセル」というコーナーで、聖子自らが多様なキャラクターを演じ、演技やコントを展開しました。この企画は、構成作家の藤井青銅が台本を手がけ、後に書籍としても出版されました。さらに、聖子の独自のアイデアから生まれたコーナー「青春ベスト5」では、聖子自身がテーマに沿って選曲した5曲を紹介しました。

特別な放送エピソード

また、番組のある放送回では、1980年に引退した名歌手・山口百恵との共演企画が特別に組まれました。このような特別な要素により、番組は聴取者にとって特別なテレビショーのような存在感を持っていました。その中にも、聖子がTBSラジオの『ザ・ヒットパレード』に生出演し、他局の番組ながらも自らの番組を宣伝したエピソードは、印象的でした。

番組の終了とその後

『夢で逢えたら』は1983年4月に放送が終了し、その約半年前には聖子自身の新番組『松田聖子 愛にくちづけ』がスタートすることが決まっていました。番組のオープニング曲には「Only My Love」、エンディング曲には「潮騒」が使用され、どちらも聖子のアルバムからの楽曲が起用されました。

スタッフとゲスト

番組制作には、チーフディレクターの宮本幸一、ディレクターの松村吉洋、構成作家の藤井青銅などが関与し、幅広いゲストも迎え入れていました。岩崎良美や真田広之、谷村新司、渡辺徹、坂本龍一らがゲスト出演し、聖子との対話を楽しみました。番組の本もワニブックスから出版され、リスナーにとって大切な思い出として残っています。

総じて、『夢で逢えたら』は松田聖子の魅力が詰まった素晴らしいラジオ番組であり、今もなお、多くのファンの心に残る存在となっています。

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