林大成

林 大成（はやし たいせい）

林 大成は、1992年6月27日に大阪府で生まれた日本のラグビー選手である。主にセンター（CTB）のポジションでプレーする。身長176cm、体重90kg。ラグビー選手としては中堅クラスの体格ながら、的確な判断力と突破力を活かしたプレーで知られる。ニックネームは「たいせい」。

経歴

学生時代

林がラグビーを始めたのは、地元の瑞光中学校時代に遡る。本格的に競技に打ち込むようになったのは、ラグビー強豪校として全国的に知られる東海大学付属仰星高校（現・東海大学付属大阪仰星高校）に進学してからである。ここで才能を開花させ、高校日本代表候補に選出されるほどの実績を積んだ。

2011年に東海大仰星高校を卒業後、同系列の東海大学体育会ラグビーフットボール部へと進んだ。大学でも主力選手として活躍し、チームの中心を担った。特に、卒業を控えた2014年度には、部の主将を務め、リーダーシップを発揮してチームを牽引した。

トップリーグでの挑戦

大学卒業後の2015年、当時のトップリーグに所属していたキヤノンイーグルス（現在の横浜キヤノンイーグルス）に加入し、プロラグビー選手としてのキャリアをスタートさせた。チームの一員として日々の練習に励み、着実に実力を磨いた。

そして、同年11月21日に行われたジャパンラグビートップリーグ2015-2016シーズンの第2節、NTTドコモレッドハリケーンズ（現・レッドハリケーンズ大阪）との試合において、途中出場ながら念願の公式戦デビューを果たした。これは、長年の努力が実を結んだ瞬間であり、プロ選手としての確かな一歩を記した出来事であった。キヤノンイーグルスでは数シーズンにわたりプレーし、チームの勝利に貢献した。

7人制日本代表への転身

2018年、林はキャリアにおいて重要な決断を下す。所属していたキヤノンイーグルスを退団し、同年4月には日本ラグビーフットボール協会と7人制日本代表チームの専任選手契約を締結したのである。これは、従来の15人制ラグビーから、よりスピードと運動量が求められる7人制ラグビーに本格的に軸足を移すことを意味していた。

林は、U17日本代表にも選出された経験を持つ将来を嘱望された選手であったが、成人後には7人制ラグビーの舞台でその才能を改めて発揮することとなる。専任選手として、国内外の主要な7人制大会に出場し、日本代表の勝利のために尽力した。7人制ラグビーでは、15人制とは異なる戦術理解や適応能力が求められるが、林はこれに対応し、チームにおいて重要な役割を担った。

ラグビー普及への貢献

林は自身の競技活動と並行して、日本ラグビー界全体の発展にも関心を寄せている。2021年には、かつてチームメイトでもあった井上正幸氏（当時はキヤノンイーグルス所属）と共に、新たな取り組みを開始した。

それは、YouTubeチャンネル「らぐびーくえすと」の開設と動画配信である。このチャンネルを通じて、日本におけるラグビー環境の地域間格差や、普及活動における課題などをテーマに情報発信を行っている。競技者としての視点から、ラグビーを愛する人々や将来を担う子どもたちがより良い環境でプレーできるよう、現状の問題提起や改善に向けた提案などを行い、ラグビー界の活性化に貢献しようと努めている。

まとめ

林大成は、中学校でラグビーを始め、東海大仰星高校、東海大学と強豪校で経験を積み、高校・大学でキャプテンを務めるなどリーダーシップも発揮した。トップリーガーとしてプロキャリアをスタートさせた後、7人制日本代表の専任選手として国際舞台でも活躍。現在は、YouTubeでの情報発信を通じて、ラグビー界の環境改善や普及促進にも積極的に関わっている。選手としての実績に加え、次世代への貢献を目指す活動は、林大成という人物が単なる一選手に留まらない、ラグビー界にとって多角的な存在であることを示している。

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