林業架線作業主任者

林業架線作業主任者とは

林業架線作業主任者は、労働安全衛生法に定められた国家資格であり、林業における架線作業の安全を確保するための重要な役割を担います。この資格を持つ者は、事業者が選任し、森林で伐採された原木を木材加工場まで運搬する際に使用される機械集材装置や運材用空中ケーブルなどの設備の組立て、解体、変更、修理、そして運転などの作業を監督します。

資格の概要

林業架線作業主任者は、労働安全衛生法に基づき、これらの作業における安全管理を徹底するために不可欠な存在です。事業者は、これらの作業を行う際に、必ず林業架線作業主任者を選任する必要があります。この主任者は、作業現場における安全管理の責任者として、作業員の安全を確保し、事故を未然に防ぐための重要な役割を果たします。

免許交付要件

林業架線作業主任者の免許を取得するためには、試験に合格するだけでなく、一定の要件を満たす必要があります。具体的には、以下の要件が求められます。

実務経験: 林業架線作業の業務に3年以上従事した経験が必要です。
この実務経験要件は、2012年3月31日までは試験の受験資格として定められていましたが、法改正により2012年4月1日以降は、免許交付時の要件となりました。

免許試験について

受験申込と免許申請

試験の申し込みは、各地の安全衛生技術センターで行います。安全衛生技術センターは、厚生労働大臣指定試験機関である安全衛生技術試験協会の下部組織です。試験に合格した後、実務経験を証明する書類を添付し、東京労働局長に免許を申請することで、労働安全衛生法に基づく免許証が交付されます。

試験科目

試験では、以下の科目について知識が問われます。

1. 機械集材装置及び運材索道に関する知識: 機械の構造や機能、安全な使用方法に関する知識が問われます。
2. 林業架線作業に関する知識: 作業の手順、安全対策、リスク管理に関する知識が問われます。
3. 関係法令: 労働安全衛生法や関連法令に関する知識が問われます。
4. 林業架線作業に必要な力学に関する知識: 力の概念、物体運動、構造力学など、作業の安全に関わる力学の知識が問われます。

受験資格

この試験には、受験資格は特に設けられていません。誰でも受験することが可能です。以前は実務経験が受験資格として必要でしたが、法改正により、現在は免許交付の要件となっています。

関連情報

安全衛生技術試験協会: 試験の実施機関です。
労働安全衛生法による免許証: 労働安全衛生法に基づく免許に関する情報です。
日本の労働に関する資格一覧: 日本の労働に関する様々な資格についての情報です。

外部リンク

安全衛生技術試験協会

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