枝雀寄席

枝雀寄席について

「枝雀寄席」は、1979年9月から1999年4月にかけて放送された日本のお笑い番組で、全246回にわたりました。ABCテレビ（朝日放送）が制作し、桂枝雀が主催・司会を務めました。この番組は、視聴者に親しまれた高品質なエンターテインメントを提供し、多くのファンを魅了しました。

番組の構成と内容

当初、「枝雀寄席」は1時間の番組としてスタートしましたが、1988年4月以降は放送時間が2時間に拡大されました。基本的には、毎月1回のペースで新しい内容が提供され、主に公開収録または生放送で行われていました。

番組は、初期のころは対談と落語の2部構成で進行していました。対談は枝雀自身とさまざまな著名人との会話が中心で、落語のパフォーマンスも行われていました。2時間番組に拡張された後は、さらに大喜利が加わった3部構成となり、より多彩なエンターテインメントが楽しめるようになりました。

落語部分では、枝雀自身の持ちネタに加え、彼の弟子たちの performances も登場しました。大喜利のコーナーには、弟子たちが5〜6名出演し、観客を楽しませるためのユーモラスな交流が行われました。そして、対談のゲストは、上方落語や漫才にとどまらず、作家や俳優など、様々なジャンルの人々が招かれました。第1回のゲストの中には、枝雀の師匠である桂米朝も含まれていました。

特別コラボレーション

1990年3月には、ABCラジオの開局40周年を記念して、「春はあけぼのオールナイト枝雀」という特別番組が行われました。この特別番組は5日間にわたって放送され、枝雀寄席とのコラボレーションで深夜の同時生放送も実現しました。
このようなコラボイベントは、多くの視聴者に楽しみを提供し、枝雀寄席の認知度をさらに高めることに寄与しました。

枝雀の健康問題と番組の終了

しかし、1997年頃から、枝雀はうつ病を患うことが多くなりました。このことにより、1998年2月の放送を最後に番組は一時休止に入り、代役として桂ざこばや桂南光が出演しました。番組はその後も続きましたが、枝雀の健康状態は深刻でした。

最終的に、枝雀は1999年4月19日にこの世を去りました。これを受けて、同年4月24日には追悼特番「さようなら枝雀さん」が放送され、長年にわたる番組は正式に終了しました。レギュラー放送としては、4月9日放送分が最後となりましたが、追悼特番は急遽編成されたものでした。

落語の記録

「枝雀寄席」で放送された落語の映像は、「枝雀落語大全」や「桂枝雀十八番」といった作品に収められています。これらの作品は、枝雀の独特な語り口や演技力を後世に伝える貴重な資料となっています。現在でも、多くの人々が彼の落語を楽しみ、彼の功績を讃えています。

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