柴宜弘

柴 宜弘 (しば のぶひろ)

柴宜弘（1946年8月27日 - 2021年5月28日）は、日本の歴史学者であり、特に東欧地域とバルカン諸国の近現代史に関する研究で知られています。東京大学の名誉[[教授]]としても知られ、幅広い視点からの歴史的考察を通じて、関連するテーマに関する深い知見を提供しました。

経歴

柴氏は1946年に東京都で生まれました。埼玉大学の教養学部を卒業後、早稲田大学大学院文学研究科で西洋史学の博士課程を修めました。1975年から1977年には、ベオグラード大学で歴史学を学び、帰国後は敬愛大学にて助教授として教鞭を振るいました。その後、東京大学教養学部及び大学院総合文化研究科の教授を務め、2010年には定年退職を迎え名誉[[教授]]となりました。さらに、城西国際大学では特任教授として、また中欧研究所の所長として活動を続けました。

職歴

• - 1971年：埼玉大学教養学部教養学科卒業（国際関係論専攻）
• - 1975-77年：ベオグラード大学留学、敬愛大学経済学部専任講師、助教授
• - 1992年：東京大学教養学部助教授
• - 1994年：東京大学教養学部教授
• - 2010年：東京大学定年退職、名誉[[教授]]

交友関係

柴氏は、漫画家の坂口尚との小学校時代の同窓生であり、彼の作品「石の花」の考証に協力したことでも知られています。坂口の作品に関する解説を執筆するなど、多方面での交流がありました。

著書

柴氏は多くの著作を残しており、代表的な書籍には以下があります：

• - 『ユーゴスラヴィアの実験 自主管理と民族問題と』（1991年）
• - 『ユーゴスラヴィアで何が起きているか』（1993年）
• - 『バルカンの民族主義』（1996年）
• - 『図説バルカンの歴史』シリーズ（2001年-2019年）
• - 『ユーゴスラヴィア現代史』シリーズ（1996年 & 2021年）

この他にも、柴氏は編著や共著、翻訳など、様々な形で広範な研究を行い、多くの歴史的視点を提供しました。

論文

柴氏の論文も多数あり、南スラブ人の統一国家形成やユーゴスラヴィアの内戦、人権問題といったテーマに関する主要な研究が含まれています。これらの論文では、歴史的な背景や民族の動きなど、多角的に考察される内容が見受けられます。

学問への貢献

柴宜弘は、東欧やバルカン地域への深い理解を助けるための教科書や研究資料の編纂を行い、その成果は今後の世代に引き継がれることとなっています。彼の研究は、歴史学の発展に大いに寄与し、またこれからの研究者にも大きな影響を与えることでしょう。柴氏の死は歴史学界にとって大きな損失であり、多くの人々にその業績は記憶され続けるでしょう。

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