柴田紘一郎

柴田紘一郎

柴田紘一郎（しばた こういちろう、Koichiro SHIBATA、1940年 - 2025年2月19日）は、日本の医師、医学者、随筆家として知られています。公益財団法人「風に立つライオン基金」の永久名誉顧問も務めました。彼は、シンガーソングライターさだまさしの代表作である歌、小説、そして映画『風に立つライオン』の主人公のモデルとなった人物です。

生涯

1940年、柴田紘一郎は宮崎県に生まれました。幼少期から向学心に燃え、1959年に宮崎県立大宮高等学校（現在の宮崎県立宮崎大宮高等学校）を卒業後、1960年に長崎大学医学部に入学しました。医学の道を志した彼は、着実にキャリアを積み重ねていきます。

1964年、長崎大学医学部附属病院（現在の長崎大学病院）第一外科の助手としてキャリアをスタートさせ、その後、長崎大学熱帯医学研究所に所属しました。この研究所での経験が、彼の人生を大きく変えることになります。

1971年、柴田は長崎大学熱帯医学研究所のケニア拠点に派遣され、アフリカでの医療活動に従事しました。リフトバレー州ナクルの州立総合病院を中心に、現地の医療に貢献しました。彼は、医療資源が限られた状況下で、多くの患者を救い、その献身的な活動は現地の人々に深く感銘を与えました。

1973年、ケニアでの活動を終え帰国。その後も、日本の医療現場で活躍を続けました。

1987年、さだまさしが柴田をモデルとした楽曲『風に立つライオン』を発表。この曲は、アフリカで医療に尽力する医師の姿を描いた感動的な作品として、多くの人々の心に響きました。

1999年、柴田は宮崎県立日南病院の院長に就任し、地域医療に貢献しました。病院の運営に携わる傍ら、医師としての使命を忘れず、患者に寄り添う医療を実践しました。

2007年から2021年まで、介護老人保健施設サンヒルきよたけの施設長を務め、高齢者福祉にも尽力しました。高齢者が安心して生活できる環境づくりに力を注ぎ、地域社会に貢献しました。

2013年、さだまさしによって『風に立つライオン』が小説化され、より多くの人々に柴田の生き方が知られることとなりました。

2015年には、『風に立つライオン』が映画化され、大きな話題を呼びました。劇中で使用された手紙は、柴田自身が愛用していた万年筆で書かれたものでした。映画を通じて、彼の人間性や生き方がより深く描かれました。

2025年2月19日、午前4時10分に柴田紘一郎は逝去しました。彼の訃報は、さだまさしが自身のインスタグラムで公表し、多くの人々が彼の死を悼みました。

柴田紘一郎は、医療、研究、そして社会貢献において多大な功績を残しました。彼の生き方は、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。

関連事項

国際協力機構

外部リンク

公益財団法人 風に立つライオン基金公式サイト
* 長崎大学熱帯医学研究所公式サイト

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