柴田義之

柴田義之（しばた よしゆき）

俳優としての歩み

福岡県に生まれた柴田義之は、1952年7月10日に誕生した日本の表現者である。主に舞台や映像作品で活動を展開しており、現在は劇団1980とクィーンズアベニューという二つの組織に籍を置いている。身長は170cm、血液型はO型である。俳優への道を志した柴田氏は、横浜放送映画専門学校で専門的な学びを深めた。この学びが、その後の舞台や映像作品での幅広い活躍の礎となっている。

個性と特技

柴田氏の人物像を特徴づける個性的な点として、趣味である人間観察が挙げられる。これは、多様なキャラクターを演じ分ける俳優にとって、役作りの上で深い洞察力を培う貴重な習慣と言えるだろう。また、俳優としては珍しい、三味線、太鼓、そして見世物口上という和の伝統芸能に根ざした特技を持っている点も注目される。これらのユニークな才能は、特定の時代背景を持つ役や、個性的な人物を演じる際に、説得力と深みを与える要素となり得る。

主な出演歴

柴田義之氏は、その長年のキャリアを通じて、映画、テレビドラマ、舞台、広告など、幅広いメディアでその才能を発揮してきた。

映画

スクリーンにおいては、ファンタジックな世界観で知られる『オペレッタ狸御殿』（2005年5月28日公開）に小姓役で出演した実績がある。また、『天使に“アイム・ファイン”』（2016年3月19日公開）では大山和夫役としてスクリーンに登場し、存在感を示した。近年では、『おとめ桜』（2018年4月14日公開）や『とりつくしま』（2024年3月30日公開）といった作品にも登場している。公開時期は不明ながら、『太陽(てぃだ)』にも出演経験がある。

テレビドラマ

テレビドラマへの出演は非常に多く、様々な役柄で視聴者に親しまれている。2005年の『アタックNo.1』（テレビ朝日）を皮切りに、社会派ドラマからコメディ、時代劇まで、幅広いジャンルで活躍。特に印象的な役どころとしては、『アンタッチャブル〜事件記者・鳴海遼子〜』（2009年、テレビ朝日）でのホームレス役、『絶対零度〜未解決事件特命捜査〜』（2010年、フジテレビ）での質屋のオヤジ役、『世にも奇妙な物語 25周年!秋の2週連続SP』（2015年、フジテレビ）での社長役などがある。これらの役は、社会の様々な層に生きる人々のリアリティを巧みに表現した。他にも、『ハッピー・リタイアメント』（2015年、テレビ朝日）、『百年の計、我にあり～知られざる明治産業維新リーダー伝～』（2016年、TBS）、NHKで放送された『忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜』（2016年）、『キャリア〜掟破りの警察署長〜』（2016年、フジテレビ）といった話題作に参加。さらに、『限界団地』（2018年、フジテレビ）では松本武雄役として、そしてWOWOWの『不発弾〜ブラックマネーを操る男〜』（2018年）では料亭の主人役として、強い印象を残した。NHKの紀行ドラマ『ぬけまいる〜女三人伊勢参り〜』（2018年）にも出演している。

舞台

舞台俳優としても活動しており、2024年には俳優座劇場プロデュース公演『夜の来訪者』に出演。映像作品とは異なる、生の舞台空間での表現にも意欲的に取り組んでいる。

その他の活動

俳優業に留まらず、多方面での活動も見られる。2009年にはドール・フード・カンパニーの広告に起用され、商品のプロモーションに貢献した。また、2007年にはテレビ東京の紀行番組『旅列島』で旅人として出演。自然な姿で旅情を伝える役割を担った。

まとめ

柴田義之氏は、横浜放送映画専門学校での基礎を経て、劇団活動と並行して映像分野へと進出。個性的な特技や人間観察で培われた洞察力を活かし、多岐にわたる役柄を演じ分ける実力派俳優として、長年にわたり活動を続けている。映画、テレビドラマ、舞台、広告、旅番組と、その活躍の場は広く、日本のエンターテインメント界において確固たる地位を築いていると言えるだろう。今後のさらなる活躍が期待される俳優の一人である。

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