栄光のエンブレム

栄光のエンブレム：夢と挫折、そして再生の物語

『栄光のエンブレム』（原題: Youngblood）は、1986年に公開されたアメリカ映画です。アイスホッケーを愛する若者の情熱と成長、そして家族の絆を描いた青春ドラマで、ロブ・ロウとパトリック・スウェイジという当時人気の若手俳優の共演も話題を呼びました。

カナダの農場からプロの舞台へ

主人公ディーン・ヤングブラッド（ロブ・ロウ）は、カナダの農場で育った青年。彼は幼い頃からアイスホッケーに情熱を燃やし、プロ選手になることを夢見ていました。しかし、彼の父（エリック・ネステレンコ）は、かつて兄ケリーが試合中の事故で片目を失明した過去から、ディーンのプロ入りを強く反対していました。

そんな中、ディーンの才能を見抜いていた兄ケリーは、父の反対を無視して、ディーンをプロリーグチーム「ムスタングス」の入団テストに参加させます。熾烈な競争を勝ち抜き、ディーンは念願のムスタングス入りを果たします。

親友との出会い、そして恋

ムスタングスで、ディーンはチームのエース、デレク・サットン（パトリック・スウェイジ）と親友になります。互いに切磋琢磨し、共に成長していく二人。さらに、監督の娘ジェシー（シンシア・ギブ）と恋に落ち、充実した日々を送るディーン。リーグ戦でもムスタングスは順調に勝ち進んでいきます。

挫折と再生

しかし、ライバルチームとの対戦で、予想外の事態が起きます。サットンが、相手チームのラフプレーによって大怪我を負い、チームは惨敗。サットンは選手生命を絶たれるほどの重傷を負ってしまいます。

この出来事にショックを受けたディーンは、監督の「勝たなければ意味がない」という言葉に反発し、故郷カナダへ帰郷します。

故郷の農場で、彼はかつてプロ入りを反対していた父と再会します。実は、彼の父は元NHLのプロ選手だったのです。父は、ディーンにアイスホッケーの真髄を教えます。それは、氷上での格闘技としての側面、恐怖に打ち勝つ大切さ、そして、不正なプレイへの対処法でした。

栄光の最終戦

父の教えを胸に、ディーンは再びアイスホッケーのリンクへと戻ります。そして、優勝をかけた最終戦に臨みます。そこには、かつてのライバルや、様々な感情が渦巻いています。

スタッフとキャスト

この映画には、『CSI:科学捜査班』で知られるピーター・マークルが監督を務め、『レインマン』や『バットマン』などの作品で知られるピーター・グーバーとジョン・ピーターズが製作総指揮を務めるなど、豪華なスタッフ陣が参加しています。また、撮影監督のマーク・アーウィンは、1986年のカナダ撮影監督協会賞(C.S.C.)で最優秀撮影賞を受賞しています。

さらに、キアヌ・リーブスがゴールキーパー役で出演していることも注目すべき点です。彼は高校時代、アイスホッケーのゴールキーパーとして「The Wall」というニックネームで呼ばれるほどの実力を持っていたそうです。

作品情報

VHSは1990年3月21日にワーナー・ホーム・ビデオより、DVDは2004年5月28日に20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンより発売されました。

『栄光のエンブレム』は、青春の葛藤、友情、家族愛、そしてスポーツマンシップを描いた感動的な作品です。ロブ・ロウとパトリック・スウェイジの熱演、そして迫力あるアイスホッケーの試合シーンは必見です。

もう一度検索