栗山警察署

栗山警察署

北海道警察本部札幌方面に所属する栗山警察署（くりやまけいさつしょ）は、夕張郡栗山町に置かれ、広範な地域を管轄しています。その管轄区域は、夕張市全域をはじめ、夕張郡に属する由仁町、栗山町、長沼町、さらに空知郡の南幌町にわたります。

沿革

この地域における組織的な警察活動の歴史は、明治時代にまで遡ります。具体的には、1892年5月3日、当時は岩見沢警察署の管轄下にあった由仁村と角田村（現在の栗山町の一部）にそれぞれ駐在所が設置されたことが始まりとされています。これが、後に栗山警察署が管轄するエリアに初めて警察官が常駐した機会となりました。

第二次世界大戦後、警察制度が大きく改革される中で、栗山警察署も再編成を受けました。1954年7月1日に改正警察法が施行され、都道府県警察が発足すると、北海道警察の一部として「北海道札幌方面栗山警察署」として位置づけられ、現在の名称となりました。

比較的近年の大きな変化としては、2017年4月1日に夕張警察署との統合が挙げられます。この統合により、それまで夕張警察署が管轄していた夕張市全域が栗山警察署の管轄区域に加わり、その担当エリアがさらに拡大されました。

組織体制

栗山警察署は、管轄区域の治安維持と住民の安全確保のため、以下のような体制で運営されています。警察署の最高責任者である署長（階級は警視）のもと、副署長（同じく警視）がこれを補佐します。主要な部署として、以下の各課が設置されています。

警務課: 警察署全体の総務、人事、予算管理、広報活動などを統括するほか、犯罪被害者支援や住民からの各種相談対応も行います。警務係、犯罪被害者支援係、相談係、管理係などの係があります。
会計課: 警察署の経理や物品管理を担当します。会計係があります。
刑事課: 殺人、窃盗、詐欺といった犯罪事件の捜査、被疑者の逮捕・送致、証拠品の収集・分析などを担当します。現場での鑑識活動も重要な役割です。刑事係と鑑識係があります。
生活安全課: 地域の安全に関わる幅広い業務を担当します。少年非行対策、ストーカー・DV事案への対応、風俗関連事犯や銃刀剣類に関する規制などを行います。生活安全係があります。
地域課: 交番や駐在所の活動を指揮・統括し、地域に密着した警察サービスを提供します。パトロール、巡回、地理案内、遺失物・拾得物の取り扱い、各種届出・相談の受付、事件・事故発生時の初動対応などを担います。自動車警ら隊による機動的なパトロールも行います。地域係と自動車警ら係があります。
交通課: 交通安全教育の推進、交通違反の取締り、交通事故の捜査、交通渋滞対策などを担当します。交通係があります。
警備課: デモ・集会などの警備活動、要人警護、災害警備、テロ対策などを担当します。警備係があります。

地域活動の拠点（交番・駐在所）

栗山警察署の広範な管轄区域において、地域住民が身近に利用できる警察の窓口として、各市町には複数の交番や駐在所が設置されています。これらの施設は、管轄区域内の隅々まで警察の目を行き届かせ、迅速な対応を可能にするための重要な拠点です。

管轄内の主な交番・駐在所は以下の通りです。

栗山町:
駅前交番
角田駐在所
継立駐在所
夕張市:
夕張警察庁舎（旧夕張警察署の施設の一部を引き継いでいます）
清水沢交番
若菜交番
南部駐在所
沼ノ沢駐在所
紅葉山駐在所
長沼町:
長沼交番
北長沼駐在所
南長沼駐在所
南幌町:
南幌駐在所
由仁町:
由仁駐在所
川端駐在所
三川駐在所

これらの交番・駐在所は、パトロールや巡回連絡を通じて地域の安全確認を行い、住民からの相談や届出に対応するなど、地域社会の平穏な暮らしを守るための最前線で活動しています。

栗山警察署は、これらの組織と地域拠点を連携させながら、管轄区域内の治安維持、犯罪抑止、交通事故防止などに日々取り組み、住民が安心して暮らせる地域社会の実現を目指しています。

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