桂三木助 (4代目)

四代目 桂三木助についての詳細

四代目桂三木助（かつら みきすけ）は、1957年3月29日から2001年1月3日という短い生涯の中で、日本の落語界に金字塔を打ち立てた落語家です。東京都北区田端出身で、本名は小林盛夫であり、出囃子には「つくま」が用いられました。彼の父は三代目桂三木助であり、家系から期待された背景を背負って生まれました。三木助の甥にあたる五代目桂三木助も、同じ道を歩みました。

芸歴の歩み

1977年4月、三木助は五代目柳家小さんに入門し、「小太郎」という前座名で落語の世界に足を踏み入れました。その後、1981年5月には二ツ目に昇進し、「小きん」と改名、1985年9月には真打に昇進、四代目桂三木助を襲名しました。しかし、彼の落語家としての生涯は2001年1月3日に突然幕を下ろしました。

芸歴の中で、1984年にはNHK新人落語コンクールで優秀賞を受賞し、1997年には芸術祭演芸部門優秀賞を獲得するなど、その才能を遺憾なく発揮しました。また、弟子として桂六久助を持ちましたが、彼の没後には三遊亭歌司に移籍することとなりました。

私生活と人物像

三木助は生まれたときから落語界の期待を背負っていましたが、父親は彼が3歳の時に亡くなったため、彼は母親と2つ年上の姉に育てられました。大学に通っている最中に落語家への道を決意しましたが、師匠である小さんの影響から逃れられず、このことが彼の前座時代の特徴を形作りました。彼は師匠の元での労働義務を果たさず、重役出勤や無鉄砲な行動が目立ちました。これには、高座に立つための学びや修行が不足しているという評価もつきまといました。

二つ目時代には、豪華な生活をアピールしつつ、仲間とともに落語界でも注目を集める存在に成長しました。彼のキャラクターやスタイルは、一見すると軽薄な印象を与えることもありましたが、独特の魅力で多くのファンを惹きつけました。

真打昇進後の活躍

1985年に真打に昇進してからも、彼は様々な舞台で落語を披露し続けましたが、1993年には胃潰瘍により手術を受け、体調の問題から落語活動のスタイルを変えざるを得なくなりました。それでも、彼は若手落語家の支援に力を入れ、様々なイベントに参加。自らの落語の質の向上にも努めました。

しかし、その輝かしい表舞台の裏では、自身の心の重圧と絶え間ない状態に悩まされることが増えていったようです。彼は、精神的な不安を抱え、自らをお騒がせ噺家と称するほどのダークサイドを垣間見せました。

突然の死

2001年1月2日のこと、彼は5代目小さんの誕生パーティを無断で欠席した翌日、自宅で首を吊った状態で発見されました。救急搬送されたものの命を落としてしまったのです。遺書には自身の葛藤が表れており、彼の内面的な痛みが伺えます。

追善興行

彼の死後も、その功績は多くの人々に記憶されています。2023年1月には、四代目桂三木助の二十三回忌追善興行が行われ、多くの仲間や後輩が彼の名を冠してイベントに参加しました。

ネタとメディア

彼の代表作『死ぬなら今』は独特なスタイルで知られ、多くの落語ファンに親しまれています。また、テレビ番組などにも多く出演し、俳優としても活動しました。芸人としての姿だけでなく、彼の多彩な才能が世間に認知される結果となりました。

四代目桂三木助は、惜しまれながらもその存在感を今もなお落語界に刻んでいます。

もう一度検索